第10話「リベンジ-2」
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すると、先ほどまでいた場所にサバイバルナイフのようなものがコンクリート製の地面にも関わらず、軽い音と反して深々と突き刺さった。
攻撃が飛んできたT字路に目線を向けると一つの人影。
性別は男、黒縁の眼鏡を付けて、地面に寝ている兵士達と同じ迷彩服を着ているが、彼らと違って殺意が篭った大きなオーラをこちらへ向けている。
ここにいる念能力者の顔を全部覚えているわけではないが、十中八九というか絶対に雇われた念能力者達の一人だ。
単独行動しているのか? と疑問に思う前に、後ろから新たに二つの殺意の篭ったオーラを感じ3人だと判断を改めた。
目の前の相手を警戒しつつ後ろへと軽く視線を向けると、俺が相手にした数以上の迷彩服姿の男達が地面に突っ伏している中で、シャルとマチがオーラを纏った同じ軍服姿の男二人と相対している。
「私は子供にしよう」
「俺、女な」
「ちょっ、俺が男かよ」
目の前にいた眼鏡の男が俺を狙う宣言すると、残りの二人もそれぞれ狙う相手を宣言しあう。
視線を戻すと、何時の間にか先ほど投げつけてきたナイフと同じものを逆手に持って、場慣れしているのか不敵な笑みを浮かべてはいるものの隙のない構えをとった。
「一人でやってみな」
「……う、うん」
視線を向けないままでの気遣いが篭ったマチの言葉に、緊張した声で返す。
俺の言葉を聞いて、気のせいだろうけど二人が笑みを浮かべた気がした。
まあ、確認する前に二人とも相手とともにどこかに消えちゃったから、本当に気のせいかも知れないけど……
「さあ、始めようか」
律儀に待っていたのだろうか?
迂闊にもマチとの会話で警戒に穴が開いたのに攻めてこなかった眼鏡男は、二人だけになったかと思うと徐に懐からウイスキーボトルを取り出し、自身の後ろへと投げ捨てた。
ボトルは物理法則に従い軽い放物線を描きながら落下し、地面にぶつかった衝撃で割れて中身を床一面に広げると、アルコールの臭いが鼻腔を刺激する。
そして、衝撃の一言を発した。
「私はね。ロリコンというやつらしいんだよ」
「……は?」
衝撃的な男の言葉に、思わず間抜けな声を出してしまう。
が、俺に答えを求めたわけではないようで懐から更にボトルを取り出し、さっきと同じように投げ捨てる。
「別にそれを恥じている訳ではない。むしろ誇らしいと私は思っているがね」
「……」
「未熟故の成長を秘めた瑞々しい身体、澄んだ水のような綺麗なソプラノ、そして幼さゆえの鼻腔を刺激する甘い香り」
「……」
器用に、持っているナイフで体を傷つけないようにしながら自身を抱きしめると、男は体を少し震わせる。
そうして数秒の溜めを作った後
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