第10話「リベンジ-2」
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正面玄関と警備兵が哀れ、ウボォーの”超破壊拳”で吹き飛ぶのを合図に、皆が一斉に行動を開始した。
俺も例外なく、騒ぎから離れた地点から、シャルを先頭に城壁を飛び越える事で宮殿に潜入し管制室を目指す。
目的はハクタクで調べ切れなかった宮殿内部の把握と、敵通信設備の掌握もしくは破壊。
「ユイ、何度も言うけど無理はしないこと。いいね?」
「うん」
俺の後ろを走るマチと、本日5度目の確認事項を済ませる。
どうやら、皆の目には俺がやる気を空回りさせているように見えるらしい。
自分自身では空回りしている感じはしていないが気をつけなくては、自己分析軽視による空回りから前回の二の舞は心から勘弁願いたい。
しかし、幸いというか制約のお陰で、頭に血が上って感情的な行動を取ることはないだろうから安心……っと、制約で思い出した。
俺の「姿なき下僕」なのだが、三体目の念獣が希望するレベルまでに現段階では到達できないことが分かった。
現段階と言うことから分かるだろうけど、修行を続けていればいずれは解消できるのだが、現在1997年でキメラアント事件が2001年。
4年。ゴンやキルアのように主人公補正と十分な下地からくる急成長が見込めない以上、“たった”4年とみるべきでだ。
それに、実のところ他の念獣も想定している力を十全に発揮できていない。
だからこの際、制約をつけてしまおうという考えに至ったわけである。
肝心の制約の内容なのだが、某復讐者のような一発で死んでしまうような重いモノは遠慮したい。
だけど、発動までに手順を踏ませる方法の制約だと、ヒスイを使った速攻が取れなくなる。
なので、重過ぎない程度で手順を踏まない制約として
『念獣が破壊された際に込められたオーラに比例した血液を失う』
という制約を己に科した。
幸いというか三体目の念獣によって“血液”関係の問題は解決できるし、ある意味では即死レベルで命を懸けてはいるものの運用を誤らなければ一発で死ぬようなモノではないし、消滅したときの制約のため戦闘開始の邪魔にならない。
この制約のお陰で総オーラが目に見えて増加し、念獣とのリンクや操作等が格段に楽になった。
今現在も20体以上のハクタクを顕現させて、同時に半自動操作とはいえ動かしているが、「少しツライかな?」という感覚があるだけで今までの俺と比べれば格段に楽だ。
適宜念獣へ指示を出して探索を行いつつ、シャルの後を追っていると、ゾッとするような悪寒を全身で感じた。
直後、数体のハクタクが何かに押しつぶされるという速攻情報を送ってきたのを最後に、
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