第4話「○○が飛び出してきた!」
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?」
「あ、ノブナガ」
俺の突然の行動に、木の棒に豚を吊るした物を肩に担いだ状態のノブナガが呆れた声で尋ねてくる。
そういえば、ノブナガが近くに居たのに警戒も何もしていないのだが、危険するべきことではなかったということじゃないか。
ちょっ。俺はなんて無駄な行動を……。
勝手にシリアスぶって警戒していた自分に落ち込む俺を無視して、ノブナガは俺と対峙している生物へと目を向ける。
「なんだ。キツネリスの子供じゃねぇか」
「キツネリス?」
「俺も詳しいわけじゃねぇが、大人になっても体長30センチにもならねぇ小型の魔獣だ」
「魔獣!?こんなに小さいのに」
「まあ、そう分類されてるだけでそこまで危険な生物じゃねぇよ」
俺たちが、話し合っている間もそのキツネリスは威嚇を続けている。
ふと、ノブナガの説明で気になることを思い出す。
「ねえ、この子が子供だっていってたけど……親は?」
「……この状況で親が来ねぇってことは、死んだんだろうよ」
「……」
自然界を、子供だけで生きていけるなんてことは極稀である。大抵は他の生物の餌食になるか、自分の食事を確保できずに餓死するかである。
そう思うと、俺は自然とキツネリスへと歩を進めていた。
ノブナガは俺の行動から、何をするのか分かっているのか黙って見ている。
キツネリスは俺の行動に当然警戒し、さらに威嚇の声を上げると、それに同調するかのように全身の毛を逆立たせる。
俺はそれ以上刺激しないようにその場で腰をかがめると、ゆっくりと手を伸ばした。
「おいで、怖くないから」
魔獣ということは、それなりに知能があるはずだが、人間の言葉を完全に理解できるとは思わない。
だから、声色で安心させようと優しく語りかける。
しかし、依然として俺への威嚇を続けているので、危険な匂いをしないと分かってもらうために少し手を前へと差し出してみる。
「大丈夫。一緒に行こう」
「シャーッ」
「っ!」
しかし、手を前に出しすぎてキツネリスの警戒線に触れたのか差し出した手へ、前足の爪が容赦なく食い込んだ。
しかし子供で力不足だったためなのか、肉は裂けなかったものの指先に爪が食い込んで激痛が俺を襲った。
でも、その痛みを表に出さないように、少し強引だが食い込んだまま手を引っ込めると共にキツネリスを引き寄せると優しく抱きしめた。
強くも無く、でも弱すぎることもない程度の力で……
だが、そんなことをすればキツネリスが暴れるのも当たり前であり、俺の胸の中で逃げようと力の限り暴れ続けた。
何度も切り付けられた胸の部分の服は、無残に裂かれて少し露出した皮膚にも引っ掻き傷が数箇所出来る。
それで
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