第三幕その四
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「咲いてくれないと困るよ、ただね」
「ただ?」
「ただっていうと?」
「うん、あそこは温室の中だから」
植物園のというのです。
「だから大丈夫だよ」
「あっ、温室の中は暖かいから」
「だからだね」
「お外が寒くても大丈夫だね」
「ちゃんと咲くね」
「いつも通りに」
「そうだよ、だから大丈夫だよ」
このことについてはというのです。
「和歌会はね」
「ちゃんと出来るんだね」
「桜が咲く中で出来るんだ」
「それじゃあそっちは安心していいね」
「和歌会については」
「あれは少なくとも出来るよ、ただね」
それでもと言う先生でした。
「やっぱりね」
「うん、他の桜はだよね」
「こうまで寒いとね」
「咲くのが遅れるかな」
「そうなるかな」
「そうなることもね」
どうにもというのです。
「覚悟しないといけないかな」
「早く見たいのに」
「それが遅れるなんて」
「残念よ」
「全く以て」
「まあ咲くのは確かだから」
それはというのです。
「安心してね」
「うん、じゃあね」
「遅れても待つよ」
「咲くのは確かだし」
「それは絶対だからね」
「待っていればいいよ、しかし温暖化が言われてるけれど」
ふとこのことについても言った先生でした。
「この三月は寒いね」
「というか本当に温暖化?」
「温暖化って進んでるの?」
「かえって寒くなってない?」
「そんな気もするわね」
「そこは何とも言えないね、それに温暖化といってもね」
この問題もというのです。
「実は原因はまだはっきりしていないしね」
「あれっ、フロンガスじゃないの?」
「二酸化炭素のせいって聞いたよ」
「あと牛さんのゲップも問題だって」
「いや、排気ガスじゃないの?」
「色々言われているけれどね」
それがというのです。
「原因となるとね」
「はっきりしていないんだ」
「実はそうなんだ」
「色々言われているけれど」
「それはなのね」
「そして温暖化は本当に進んでいるか」
それ自体もというのです。
「今皆が言ったね」
「実は寒冷化している?」
「温暖化とは正反対に」
「実はそうなっているかも知れないんだ」
「温暖化していなくて」
「寒冷化かも知れないのね」
「そうかも知れないしね」
そこはわからないとです、先生は少し離れた場所にある紅い梅のお花を見つつ皆に言いました。
「これは」
「その辺りどうなのかな」
「実際のところね」
「温暖化してるの?」
「それとも寒冷化?」
「その辺りわからないんだ」
「実は」
「うん、よく日本のテレビじゃ温暖化って言うけれど」
先生はそちらのお話もしました。
「あれはね」
「どうなの?」
「テレビが言ってることは必
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ