第一章
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風紀委員長の恋愛
深江橋みなみは通っている高校で風紀委員長をしている、その為いつも制服の左手には風紀部の腕章がある。
その腕章を誇りの様にしてだ、いつも風紀委員長として頑張っているが。
男子の風紀委員長からだ、よくこう言われていた。
「深江橋さんちょっと厳し過ぎない?」
「そうですか?」
みなみは彼に厳しい顔で返すのが常だった。
「私は別に」
「そんなつもりはないんだね」
「当然では」
こう返すのだった。
「これ位のことは」
「その指摘がね」
「厳しいですか」
「ちょっとしたことでも注意してるね」
「はい、ですが」
「注意だけでだね」
「別にものを取り上げたり先生に言ったりしていません」
そうしたことは一切していない、みなみはそうしたことは嫌いなので生徒達の不真面目な態度、もっと言えば校則違反を注意しているだけなのだ。
「ですから」
「注意で止めて」
「生徒の皆には出来るだけそこからです」
「校則を守って欲しい」
「そう思って言っているだけで」
「厳しいとはだね」
「本当に厳しいと」
それならとだ、みなみは彼に話すのだった。
「それこそ」
「ものを没収したりね」
「先生に言っています、けれどそうしたことは」
「君も嫌いだし」
「していないですし、本当にあくまで」
「皆に校則を守って欲しい」
「それだけです、幸いうちの高校は不良とかはいないので」
そこまで悪い生徒はいない、柄の悪い校風ではなく全体的に穏やかで平和な学校であるのだ、
「いじめがあっても」
「すぐに注意するしね、周りが」
「ですからかなりいいですが」
「それでもだね」
「注意はしていきます、特に」
校則の中でもみなみが特に注意していることはというと。
「男女交際は」
「注意しているね」
「私達はまだ高校生ですから」
必死に言うみなみだった、このことは常に。
「ですから」
「そこは注意しているんだね」
「他のことよりも」
「そうしているんだね」
「はい、何かがあってはいけないですか」
強い言葉だった。
「注意しています」
「成程ね。けれどね」
「厳し過ぎてはですね」
「よくないから程々にね」
男女交際への注意もというのだ、男子の風紀委員長はみなみによくこう言っていた、みなみが学生達に注意するのを止めることはないと思いながら。
しかしだ、その彼女をだ。
風紀委員長は所属している卓球部の面々と放課後にマクドナルドでハンバーガーを食べている時にだ、店の外で見たのだった。
「あれっ、あれは」
「どうしたんだよ」
「一体」
「いや、深江橋さんだけれど」
みなみを見たというのだ、実際に店の前をみなみが歩いていた。
「あれは」
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