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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica6-Bその日、王は少女になる〜My Family〜
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揮権もとうの昔に失い、そして機能不全でいつ目覚めるとも知れない休眠に入るかもしれなかった、ということを。

「それをルシリオンに癒してもらい、休眠に入らなくて済むようになったのです。けど今度はどこでどうやって生きていこうか、という問題に直面しまして・・・。今のところはマリアンネ聖下とシャルが願い出てくれています」

『そうでしたか。・・・私も陛下を迎え入れても良いのですが、やはりここはグラシアよりフライハイトで良ろしいかと。フライハイト家は、ルシルさんのいらっしゃる八神家や特騎隊ともつながりが深いですし、フォルセティやヴィヴィオとも会い易くなると思いますから』

カリムも辞退して残るはプラダマンテ。イクスヴェリアはどこか不安そうな表情を浮かべてプラダマンテを見てる。どうしたんだろう。プラダマンテが結構ガチで恐い人だって見抜いたのかも。

『イクスヴェリア陛下は本当にマリアージュの生成・管制機能を失ったのですか?』

「え?・・・あ、はい。おそらく間違いないかと・・・」

『もう二度と戻りませんか?』

「・・・はい、それは間違いなく。私を生み出した技術者はもう居りませんし、もし万が一にも取り戻せることになったとしても、もう受け入れるつもりはありません」

胸の前で両手の拳をグッと握り締めた。さっきまでの不安そうな表情じゃなくて、外見に似合わないキリッとした表情で答えた。というか、「プラダマンテ。その質問、ちょっとどうなの?」って思ったから口にする。冥王としてのイクスヴェリアしか見てないって感じでさ。

「それってまるでイクスヴェリアの能力が重要って言っているようなもんでしょ」

『早とちりよ、イリス。その可能性があるなら、また仮面持ちに狙われるかもしれない、と危惧したの。陛下の生活に護衛を付けるなど、いろいろと考えなければならない事があるでしょう』

「あ、そっか」

仮面持ちはイクスヴェリアを完全に諦めたとは考えにくい。そしてマリアージュ関連の能力を取り戻せるなら、拉致されてそう言った施術をされちゃうかもしれないし。そこまで頭が回らなかったから、「ごめん」って謝る。

『気にしなくていい。本題の陛下の身元引き取りの件ですが、トラバント家も辞退させて頂きます。陛下をお護り出来る確信はありますが、何せトラバント家には若い子が居ないので。私ももう40代後半ですし、使用人も30代が多く、実年齢が数千歳であろう陛下でもおそらく退屈されるのでは、と判断します』

「もう。だからさっさと結婚して子供を作りなさ〜いって、昔から言っているのに」

母様が呆れた風に首を横に振って溜息を吐くと、『余計なお世話です先輩』とプラダマンテも溜息を吐いた。でもこれで立候補者はわたし達フライハイト家だけになったわけだけど・・・。
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