第一部 ケイオスクルセイダーズ
名状しがたい幕間の物語のようなもの
20.煩悩が鐘で消えるかぁぁぁ!煩悩とは欲を知ること、欲望を我が物とすることじゃぁぁぁぁぁぁぁ!!
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しいやつだ……。お前は自分にないものをジャンプで埋めようとしているだけだ!慰めてもらおうとしてるにすぎないんだよっ!───────ジャンプはそんなもんのためにあるんじゃねぇ!!」
チョーカーを絞められてた少女は腰の刀に手を伸ばし即座に抜刀、はせず柄頭を押し下げ、跳ね上がった鞘で丞一の顎目掛けて一閃。それを体を剃らすことでを紙一重で回避しながら空間を操りいつぞやの槍フォークを取り出す丞一。
刹那、それだけの時間だった。二人はトラックの上で縦横無尽に駆けめぐり得物をぶつけ合う。そして理解した、互いが本気を出せる相手だと。
「おもしれぇ。やっぱ幻想郷じゃあ喧嘩《こいつ》が一番はえぇよな。後腐れねぇし、ジャンプでもよくやってるし!」
「私、バトルものよりコメディものの方が好きなんだけどな。仕方ない、ギャグを通すには戦わなければならないときもある!」
互いに得物を握りしめる。
「慶条丞一」
「魂魄妖夢」
「「────────参るっ!ぶふぁ!!」」
木にぶつかった。そして落ちた。良い子は走行中のトラックの上に登らないように。
「ん?今変な音がしたような。まさか八雲紫の式神や天狗どもに嗅ぎつけられたか?」
彼女が鬼人正邪である。因みに彼女は基本ぼっちなため登場も今回のみ、と言うかわいそうなキャラである。でも、全部自分一人で作戦立案からやっているため、実行力もあり、頭もキレるやつである。
「いや、杞憂か。どいつもこいつも大晦日で浮かれ騒いでるからな。しかも端から見れば何の変哲もないトラックに恐ろしい爆弾が詰め込まれているなど夢にも思うまい。もうじき、幻想郷は新世界へ生まれ変わる、ガン!あ?」
正邪がサイドミラーで音の発生源を探すとそこには血塗れの少女が刀を荷台に刺して捕まっていた。
「────ジャンプをぉ、返せぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
妖夢は運転席窓を蹴破り正邪の顔面をその勢いで蹴っ飛ばす。
「っ痛ぇ!何しがる!!」ガシッ
運転席とは反対側、助手席側の窓の外から血まみれの神主、丞一は身を乗り出し正邪の頭を鷲掴みにした。
「────ジャンプをぉ、返せぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
丞一は鷲掴みにした頭をフロントガラスへ叩きつける。会心の一撃にさすがの鬼である正邪も気絶した。
運転手がいなくなったことで舵を失ったトラックは山道から崖へ落ちていった。
「友情、努力」
「勝利」
「よく分からないけど」
「まんざらでもねぇな」
「なんて思うかぁぁぁぁ!」
「ジャンプは私のだぁぁ!」
ドカァァァァン。
そして、その爆発とともに年は明けた。
守矢神社では。人里から多くの顔見知りの人が初詣に来ていた。
ゴ
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