ハロウィン間近!カボチャレシピ特集・その3
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祭りでな。日本でいうとお盆と正月を足したような物なんだ。ケルト人の一年の終わりが10月31日で、この日は夏の終わりと冬の訪れの境目の日とされていた。そしてこの日は祖先の霊が家族を訪ねてくる日でもあるとされ、時期を同じくして出てくる魔女や悪霊、質の悪い精霊から身を守る為に人々は仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いていたそうだ。
「成る程……焚き火をする、なんて辺りは日本の迎え火みたいですね。でもなんでそれがカボチャに繋がるんです?」
「焦るなって、赤城。ちゃんと順序だてて説明してんだからよ」
ジャック・オ・ランタンは元々ハロウィンとは無関係の民間伝承のような物だったらしい。日本でいう火の玉とか鬼火のような物で、その正体は堕落した人生を過ごしたせいで天国から締め出されて現世をさ迷う遊び人の霊だとか、悪魔を騙して地獄行きを回避したものの、天国へも行けない狡猾な人間の魂の成れの果てだとか、色んな説があるらしい。その特徴はカブをくりぬいて顔を象ったランタンを持っている事……そう、最初はカボチャじゃなくて萎びたカブだったらしい。それがアメリカに伝わって、アメリカではカブよりも安価で手に入れ易かったカボチャに成り変わったらしいな。そしていつしかジャック・オ・ランタンはハロウィンの飾り物となり、善い霊を呼び寄せ悪霊を寄せ付けない魔除けの焚き火の代わりとなった訳さ。
「成る程、それで……」
話を聞き終えた赤城が、妙な事を口走る。
「ん?何が『それで』なんだ赤城?」
「あっ、いえ……何でもありません。それより提督、他のカボチャ好きの皆に持っていってあげたいので、何かデザートを持ち帰り用に作って頂けませんか?」
「あん?……まぁ、カボチャの消費になるから構わねぇが」
なんか調子狂うな、今日の赤城。
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