第2話 仮想世界の戦火
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る。
(被害者の供述通りだな……! リアリティ・ペインシステムが作動している時間帯は、ログアウトもチャットも出来ない。他者と交信することができないから、戦闘中断を呼びかけることもできない!)
(やがて痛みとショックで錯乱したプレイヤー達が、本物の殺し合いを引き起こしていく……そういうことか。先任、俺は撃たれたプレイヤーの救出に行きます。彼女を頼めますか)
(わかった。……しかし二股とは、お前もやるもんだな)
(……だから違うってさっきから言ってるでしょう!)
そして暫しの間、小声で囁き合った後。キッドは、今も廃屋の外で苦しんでいるプレイヤーを救出すべく、窓の外を覗き戦況に目を向けた。
「……ッ!?」
次の瞬間。彼は、言葉を失う。
砂塵の彼方に見えた人影。
2人の兵士の姿が、その眼に映されたのだが――それは、明らかに普通とは違っていたのだ。
鉄兜と騎士の甲冑に身を固めた、2人の兵士達が……悠然と大地を踏みならし、戦場を闊歩しているのである。
その光景を目の当たりしたキッドは、口元を震わせ声を絞り出した。彼の横顔を見上げたトラメデスは、その口から出た言葉に、目を見張る。
「……あれが。仮面の、装甲歩兵か……!」
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