第19話 創造主の破壊
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先ほどまでの小細工を感じさせない、猪突猛進そのものといった姿勢。
時間に追われるがゆえの焦りとも違う、その予測から外れたRの攻勢に――ギルフォードは、かつてない程に瞠目していた。
「……シィッ!」
だが正面から突っ込んできたなら、こちらも迎撃あるのみ。ディアボロトは白銀の拳を振るい、迫り来る臙脂色の鎧騎士を迎え撃つ。
「はぁああぁあッ!」
Rはその剛拳から繰り出されるストレートを、紙一重でかわすと。命中させた後の回避など、まるで考えてない――渾身の一閃を叩きつけた。
「あなたも死にたいと……そういうことなのですねぇッ!?」
その一撃と迫力に気圧されながらも、ギルフォードは狂ったように嗤い――懐に飛び込んできたグランタロトの顔面を、その鉄拳で撃ち抜いていく。
如何に気迫が凄まじくとも、グランタロトとディアボロトの間には、スーパーアーマーのレベルという覆せない能力差がある。
例えグランタロトが捨て身で攻撃に集中したとしても、その連撃が続くことはない。グランタロトが二撃目に入ると同時に、ディアボロトは怯むことなく反撃に移れるのだ。
ゆえに自在にカウンターを放てる帝王の前では、グランタロトは長い間近づくことすら出来ない。連撃を仕掛けようとしても、その前に吹き飛ばされてしまうのだから。
つまりたった今、ディアボロトのストレートを浴びたグランタロトは、5倍の痛覚を味わいながら間合いを離されることになる。
その未来を確信し、ギルフォードはほくそ笑む……の、だが。
「ぐぁッ……ぉあぁああッ!」
「なッ……!?」
次の瞬間には、グランタロトの二撃目が迫っていた。
何が起きたか、理解が追いつかない。そんな表情を、仮面に隠したまま。ギルフォードは、その身に再び斬撃を浴びてしまった。
痛覚を遮断している彼に痛みはない。そのうえ、上位のスーパーアーマーに守られたディアボロトのアバターは、全く怯んでいない。……しかしそれでも、ギルフォードの動揺は止まらなかった。
「ぉぉあぁああッ!」
(なんだ!? 何が起きた!? なぜ、なぜ、スーパーアーマーの性能で劣るグランタロトが、ディアボロトの攻撃に耐えられるのだ!? なぜ、なぜ吹き飛ばない!?)
まるで、グランタロトもディアボロトと同等のスーパーアーマーを得たかのような現象。もしや、FBI解析班の干渉のせいで何らかのバグが発生したのか。
――そのように、ひたすら思考を巡らせている間も。殴られたはずのグランタロトは、懸命に剣を振るい続けていた。文字通り、一歩も引くことなく。
(……まずい! ダメージが!)
とにかく、このまま一方的に攻撃を浴び続けるわけにはいかない。ギルフォードは再び白き剛拳を振るい、グランタロ
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