第11話 友との戦い
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ヴェルの「変身」した姿である証だった。
「……!」
しかも。彼が腰のコントローラ……のようなベルトに付いている赤いボタンを押すと。
Rが「DSO」で何度も目にした「宝剣」の一つ――「ベリアンセイバー」を納めた鞘が出現した。
「……あれは、『蒼甲勇者ベリアンタイト』。ベルト型の神具『ブレイブドライバー』を介して鎧騎士になることで顕現する、『宝剣』の化身よ」
「ベリアン、タイト……」
そこでRはようやく、理解した。あのコントローラ状のベルトで鎧を纏うことにより、初めてこの世界の「宝剣」はその性能を発揮するのだと。
一体、なぜそのようなプロセスがないと「宝剣」が使えないようになっているのか。あの鎧を纏うことで、どれほどの能力を手にしたのか。
わからないことばかりだが――確かなことは、一つだけある。
「……ああやって、『宝剣』の鎧を纏った勇者のことを『甲冑勇者』って言うらしいんだけど」
「なるほどな。……要するに、オレ達はそれほどの『切り札』を使わせてしまった……ということか」
「甲冑勇者」という超常の力の保持者。それを持たない、人間でしかない自分達。その間にある、隔絶された力の差。
ベリアンタイトの鎧から発せられる迫力から――Rはそれを、敏感に感じ取るのだった。
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