ペルソナ3
1861話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「ふふふ。月光館学園って、人気が高い人が多いのね」
「ええ、そうなんすよ。特に人気が高いのは、やっぱりボクシング部の真田先輩とか、生徒会長にして桐条グループ総帥の1人娘の桐条先輩。それと俺達と同じクラスの岳羽ゆかり。……ただ、ですね。実はそこにいるアルマー、そんな3人と色々と関わり合いがあったりするんですよ」
そう言いながら、看護婦と話していた友近は俺の方を見てくる。
ちなみに最初は僕と言っていた友近だったが、慣れない言葉遣いだというのはあっさりと看護婦――珍田早紀という名前らしい――に見破られた為に、今は普通に俺という一人称に戻っている。
「へぇ……彼が? 確かに少し珍しいけど、どんな風にその3人に関係しているの?」
「えっとですね。まずは俺達のクラスにいる岳羽ゆかり。何気に学校でもかなり人気のある奴なんですけど、その岳羽と付き合っているって話があります」
「ふぅん」
そう言いながら、何故か珍田は慈愛に満ちた視線を俺に向けてくる。
そんな視線を向けられても、どう反応すればいいんだろうな。
「次に、真田先輩。多分月光館学園の中で最強と言うに相応しい人物だったんですけど……アルマーはその真田先輩に、ボクシングで戦って勝ったんですよ」
「そうなの? 真田君ってのは私でも聞いた事があるくらい有名な人だと思うけど……」
「そうなんですよね。しかも公開スパーの形でやったから、大勢が見てましたし」
そう告げる友近の言葉に、珍田は感心したような視線を俺に向けてくる。
この病院はこの辺で一番大きく、新しい病院だ。
個人がやっているような病院も他に幾つもあるのだろうが、施設的な意味でも、医者の技量的な意味でも、桐条グループが本格的に力を入れたこの病院は周囲から頭一つ……いや、それ以上に飛び抜けているのは間違いない。
それだけに、月光館学園の運動部がこの病院をよく使っていてもおかしくはない。
ましてや、ボクシング部ともなれば、格闘技なだけに怪我をする頻度は野球やサッカーのような普通のスポーツの類よりも数段上だろうし。
そういう意味で、珍田が月光館学園のボクシング部を個人的に知っていても、俺は特に驚かない。
ましてや、この病院は影時間の問題に対処する為の拠点の1つ……というのが俺の予想だけに、桐条のパーティでタルタロスに挑戦したり、影時間に野良シャドウと戦ったりといった真似をしているのだから、真田がこの病院で手当をする事は結構多いと思う。
「それと、最後に桐条先輩。実はアルマーも有里が来る1日前に転入してきたんですけど、その時アルマーに付き添っていたのが桐条先輩なんですよ。信じられますか? 普通、桐条先輩のような人がアルマーみたいな一般人に付き添ったりするのは、有り得ないですよね? この辺から、ア
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ