暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1861話
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追いかけっこ!」
「ワン!」

 舞子の言葉に異論はないと、犬も吠える。
 うん、どうやら、そういう事になったらしい。
 なるべく舞子が喜びそうな感じに、手加減して走り回る必要があるだろうな。
 ……まさか俺の能力で全力で走ったりとかすれば……うん、間違いなく大人げないとしか言えないよな。
 瞬動とか、精神コマンドの加速とか使ったりしたら……それはそれで面白い事になりそうな気がしないでもない。
 小学生の舞子相手なら、適当に誤魔化せる気がしないでもないんだが……まぁ、自分から危ない真似をする必要もないか。

「よし、じゃあ犬が舞子と俺を追いかけるんだ。いいな?」
「ワウ!」

 俺の言葉に、犬が嬉しそうに鳴く。
 首輪やリードがある訳ではないので、その気になれば好きに走り回ったりする事は可能だろうが、やはり1匹で走るのと、誰か他の相手と走って遊ぶのでは、大きく違うのだろう。
 1人の食事よりも、大勢の食事の方が楽しいとか、そんな感じか。

「きゃーっ! あはははは!」

 早速走る犬に、舞子は嬉しそうな悲鳴を上げながら逃げていく。
 俺もそんな舞子の後を追うように走っていき……うん? と疑問に思う。
 結局これだと俺と犬が舞子を追っているのではないか、と。
 いやまぁ、それならそれでもいいんだけどな。
 ともあれ、今日は舞子を喜ばせるのが先決なので、2人と1匹で境内を走り回りながら、キャーキャー言いながら走り回る。
 ……けどこれ、よく考えたら何も知らない人がこの光景を見た場合、保健所とか警察とかに電話しかねないような……いや、きっと気のせいだろう、うん。
 それにもしそんな事になっても、俺はさっさと逃げる事が出来るのだから、問題はない……と、いいなぁ。
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