暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1861話
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特集で、人間が食べても上手いドッグフードとして紹介されていた奴だ。
 実際にTVに映っていた芸人が食べてたけど、予想外に美味いと言っていた代物。
 まぁ、だからって俺が自分で食いたいとは思わないけど。
 それに人間が食うにしては、コストパフォーマンスが悪いし。
 このドッグフードを買うなら、普通に弁当やらパンやらサンドイッチやらを買った方がいい。

「ワフワフ!」

 紙皿の上に開けられたドッグフードを、嬉しそうに食べ始める犬。
 それを見ながら、俺はスーパーの袋の中から三色団子を取り出して、舞子に渡す。

「ほら」
「え? いいの、お兄ちゃん?」
「ああ、俺と犬が食ってるのに、舞子だけ何も食わせないって訳にはいかないだろ。なぁ?」
「ワフ!」

 俺の言葉に、犬が鳴き声を上げて返事をする。
 うん、やっぱりこの犬は賢いな。

「……ありがと」

 そう短く答えると、舞子は三色団子を受け取り、口に運ぶ。
 三色団子は、春らしい団子と言えなくもない……か?
 勿論、1年中通して食べられている団子なのは間違いないんだろうが。
 ともあれ、喜んで貰えたようで何よりだ。
 こうして、2人と1匹は境内の中でおやつタイムとなる。
 いや、犬の場合はおやつとかじゃなくて食事か?

「お前、結構毛並みの艶もあるし、元気だよな」

 ドッグフードを食べている犬の身体を撫でながら、そんな風に呟く。
 だが、犬はドッグフードを食べる事に夢中になっている為か、俺の言葉に気が付いたような様子もない。

「あ、お兄ちゃん。舞子にも撫でさせて!」

 三色団子を食べていた舞子が、犬を撫でている俺を見て羨ましそうにそう告げる。
 ……別に今撫でなくても、舞子なら犬と遊んでいる時、いつでも撫でさせて貰えるんじゃないのか?
 そんな風に思わない事もないが、別に断る必要もないのでそのまま頷く。
 そして俺が頷くと、舞子は嬉しそうに犬を撫で始めた。
 ……それでも、犬がドッグフードを食べる邪魔にならないようにしているのは、舞子なりの気遣いといったところか。
 勿論、犬にしてみれば、食事に集中させて欲しいのかもしれないが……まぁ、それはそれ。これはこれといったところだろう。
 実際、俺も犬を撫でてはいたんだし。
 そうして数分の間、静かな時間をすごす。
 犬がドッグフードを食べ終わると、その紙皿を処分する。
 ついでに三色団子の入っていたパッケージや串といったものも袋に纏めておく。
 ……別に空間倉庫に入れて処分してもいいんだが、舞子に見られると妙に怪しまれたりしそうだしな。
 そうである以上、俺も自分から怪しまれるような真似をしたいとは思わない。

「さて、じゃあ何して遊ぶ?」
「えっとね、えっとね、
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