暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1861話
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 いや、お前は有里の顔を見るより、珍田と話すのに集中していただろうが。
 そんな風に突っ込みたかったが、ここでそれを言えばまた無駄な時間が掛かるだけだと判断して、それ以上は口にしない。

「じゃあ、またな」
「早く目を覚ませよ」
「またな」

 俺も含めて最後に有里にそう声を掛け、病室から出る。
 友近が珍田との別れに残念そうな表情を浮かべていたが……こいつ、叶とかいう教師を狙ってるんじゃなかったか?
 まぁ、恋愛関係の事で俺が何かを言える訳もないのだが。

「さて、これからどうする? はがくれにでも寄っていくか?」
「あー、けど、あの写真集を買うのに金を使ったからな。ちょっと金銭的な余裕がない」

 友近の言葉に、順平が参った……といったように両手を挙げた。

「お手上げ侍って奴だ」
「何だよ、お手上げ侍って」

 自信ありげに呟く順平に、思わずそう返す。
 いや、本当にお手上げ侍なんて言葉は知らないのだ。
 一瞬、マスコットキャラとかそういうのかとも思ったが、俺がこのペルソナ世界に来てから2ヶ月以上。
 その間に暇な時間はTVをよく見ていたりもしたが、その中にお手上げ侍などというキャラは出てこなかった。
 となると、順平のオリジナルキャラか?

「……まぁ、いいや。俺も今日はちょっとこれから用事があるし、はがくれには行かないでおくよ」
「えー……分かったよ。じゃあ、俺も帰るかな」

 そういう事で、結局その場での解散となる。
 その後、俺はいつも行ってるスーパーでドッグフードを始めとして色々と食べ物を買い込み、長鳴神社の境内に向かう。

「あはははは、ほら、こっちこっち!」
「ワン、ワン!」

 そうして境内に顔を出すと、そこでは舞子が犬と一緒に走り回っていた。
 まぁ、この時間だしな。
 既に午後5時近くで、小学校も当然のように終わっている。
 であれば、舞子が犬と遊ぶ為にこの境内にやってきてもおかしくはない。
 ……小学校に友人がいるのかどうか、微妙に心配になるが。
 ともあれ、そんな1人と1匹は、近づいてくる俺に気が付いたのか、走り回っていたのを止めてこっちに視線を向けてくる。

「あ、お兄ちゃん! 久しぶり!」
「ワン!」
「ああ、久しぶりだな。……結構ここに遊びに来てたんだが、残念ながら会う機会はなかったし。犬の方とは、結構会ってたんだけどな」
「ワン!」

 俺の言葉を理解出来ているかのように、犬が吠える。
 まぁ、俺と会えて嬉しいという訳ではなく、いつも俺が持ってきているドッグフードが目当てなのかもしれないが。

「分かった分かった。ほら、今日のは鶏のササミがたっぷりと入ってるタイプのドッグフードだぞ」

 ちょっと前にTVで見た
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