95栞と真琴の末路
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き餌か、死にたての内蔵が必要なのだと知った。
「そこで何をしているっ!」
懐中電灯の光を当てられる二人。
不良どもの絶叫を聞いて市民が通報したようで、警官が数人、公園近くの狩場にやって来てしまった。
『アハッ、ミツカッチャッタ』
本来魔物の狩りなので消音の魔法が使われ、エサの悲鳴は届かないはずが、香里が魔物の力で結界を割って入り、一般市民にも愚連隊の悲鳴が届いてしまった。
ある意味香里は、グールや食人鬼になる寸前で踏みとどまれた。
「そこを動くなっ!」
明らかに複数の人が血まみれで倒れていて、腹を裂かれて内蔵をはみ出させているような怪我人は多分助からない。
警官達は腰の拳銃を抜き、佐祐理と舞の時のように少女の形をした化け物に銃を向けた。
天使の人形や一弥のように、一般人には見えない魔物達は食事を続け、警官達には栞と香里だけが見えていた。
『シャーーーー!』
食事の邪魔をされた一弥が、十本ある切り裂く腕の一つを射出し、警官を刺した。
「ぎゃああっ!」
『ノウミソクッテヤル』
一瞬で始末された同僚を見て、恐慌状態で逃げ出すが足がもつれて転ぶ、戦争経験も無い人物では、目に見えないプレデターの攻撃はかわせない。
『シャーーーーー!』
(一弥、警官は殺しちゃダメだよ、「いいひと」なんだから)
気が早い一弥は若い方の警官も刺し、食料が二人分増えた。
『マア、コンナニタベラレナイヨ』
笑ってそう言う栞だった物。脳はそのままなので記憶の継承はしているが、魂とか人間の心を形作る物は既に無い。
公園の一段上に止まっていたパトカーが無線で連絡をして応援を呼び、振るえる手で写真なども撮影してから、怪我人の同僚を見捨てて逃げていったが、天使の人形も特に気にしなかった。
栞と香里の中に入っている魔物ごと殺して生贄にするので、人間の手で狩らせるか、わざと捕まえさせて解剖されるのも見て研究したり、妖狐の一族が来れば始末させる。
(さて、おまわりさんも駒にさせてもらうよ)
「「あ、ああ、うわああああっ!」」
警官達も死にはしなかったが、天使の人形の分体が入って支配された。
秋子が持っていた妖狐の使用人のように、魂を食われたりするが、闇落ちもせず利用できる。
仮面ライダーオーズの、アンクが入っていた警官のように、死体から復活して最終回にもとに戻るような結末は無いが、死体ではない。
翌朝、秋子の家
「ミギャッ!」
その日はピロが叫ぶ声から朝が始まった、どちらかが寝返りをうった時、下敷きにでもなったのかも知れない。
「祐一っ」
それでも起きない祐一を、真琴だった物が揺すって起こしていた。
「ああ? 真琴か」
まだ昨日の事件から立ち直っていない祐一、名雪や栞の凶行は佐祐理達の工作と、学
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