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勇者にならない冒険者の物語 - ドラゴンクエスト10より -
転生2
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死んじゃってさ」
「はなしややこしっ! てか、本当に見えてるんかーい!」
「ところで、彼女もアストルティアに来てくれるということでいいのか?」
「さそうなし!」
「なに? あんたが次に行く世界? あの世ってこと?」
「来てくれるというのであれば手頃な死にたての身体がないか探してみますが」
「わけわからなくなるから話にまぜんな!」
「行きたい行きたい。行く条件は?」
「こちらの世界で死を迎えることです」
「だから、さそうなし!」
「死ぬのはやだなぁ。ほかに方法ないの?」
「時空を超えるには、肉体は容量が大きすぎるのです。肉体から魂を解放しない限りは無理です」
「なーんだ。残念。せっかくだからあんたは行きなさいよ。どうせこっちにいたって、何もできないっしょ?」
「うん、まぁ」
「そっちにいって価値のあることが出来るんなら、行ってきな。あたしはそんなあんたを応援する」
「う、うん。・・・所で、俺って加賀美さんと接点あったっけ・・・?」
「ハイヒールふいてくれたよね?」
「うー・・・うん」
「あと、夏祭りの中継」
「・・・うん?」
そんな仕事は行った覚えがないが・・・。
「長野の有名な花火でさ。あんたあたしに焼きイカおごってくれたじゃん?」
そういえば、上田の花火で迷子になっていたらしい少女に財布代わりに連れまわされた覚えが・・・。
「え・・・、あの時の女の子? が、加賀美さん?」
「そ。もう3年も前よね」
「えええ・・・かわいい子だとは思ったけど全然気が付かなかった」
「あんたアイドルに疎すぎんのよ」
「ええー・・・」
「ところで、こほんっ」
鎧の君が意を決したように割り込んでくる。
「通常は見えないはずの私たちと会話していては、周囲から異常者だと思われませんか?」
「別に気にしない」
「というより、そろそろ答えが欲しいのです。クラカド氏」
「おうう、話し戻してきたねぇ・・・」
「もっとも、今のままのあなたでも闘戦士としては不足しているのですが」
「不足してるんかい!」
「はい。何故なら、あなたは自分自身に限界を設定してしまっている。何をするにも、諦める線引きをしてはいませんか?」
「ああ、言われてみると確かに」
「ですので、こちらでの記憶の全てを、消去してもらうことにはなります。そうすることで、あちらでの出会いもまた絆を失うことにはなりますが。闘戦士としての魂のポテンシャルは飛躍的にアップします」
「なるほどねぇ・・・」
しばし考えるように腕を組んで首をかしげる倉門。
そんな彼に、加賀美が後ろ手に手を組んで身体を左
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