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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
コラボ
〜Cross over〜
Escalation;激化
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、悪魔の彫像。その大きく迫り出したツノの部分に片手一本で猿のようにぶら下がる、小さな影がはっきりと見て取れた。
「一瞬であんなところまで……」
黒雪姫の《子》にして、重力まで振り切る加速世界唯一の《
飛行
(
アビエーション
)
》アビリティを持つシルバー・クロウや、圧倒的な三次元機動力を誇った旧ネガ・ネビュラス幹部陣の一角《ICBM》スカイ・レイカーなどを別にすると、まず間違いなく踏破能力や敏捷性といった点では最高クラスだ。過去に対戦した数々の猛者達を思い出しても、ここまでの圧倒的な差を感じさせられるようなことはなかった。
警戒度のレベルが数段階飛ばして引き上げられる。
鉄棒の逆上がりの要領でくるりと回り、彫像の頭の上で体勢を立て直す少年に向かって、改めて再燃させた闘志をぶつける。
するとその声なき意思を感じ取ったように、マフラーをたなびかせる少年の口元が微かに歪んだような気がした。片手を軽く上げ、人差し指を伸ばしてゆっくりと左右に振る。
今度はこちらから。
そう言わんとしているような少年の動作に、身体を硬くする。
だが緊張したり、構えていても、全てにおいて周回遅れだった。そもそも同じ
次元
(
ステージ
)
に、対戦相手は立っていてはくれなかった。
直後。
視界一面が埋めつくされたように、少年に染め上げられた。
「――――ッ!?」
ひぅ、とノドから息が漏れる――――暇も与えられなかった。ゴウッ!!という、大気がかき乱される音が遅れて聴覚を震わせる。
真正面からの、突貫。
フェイント一つないそれは、しかしこの速度をもってすればどこまでも凶悪だ。下手すれば爪先が掠っただけで、慣性の力でその部位が綺麗に飛んでいく可能性すらある。
―――クソッ!あっちは生身でこっちは仮にも硬質な物質なんだぞ!普通は躊躇するだろうが!!
回避
(
イベイド
)
は不可能と判断し、黒雪姫は両腕の剣をもってクロスガード。無論エッジを相手に向けた、防御というには凶暴なものだったが、今度も紅衣の少年は空中で体操選手のように体勢を変化させて無力な鎬部分に手をついて頭上を飛び越えていく。
「ッ……せ、アッ!」
くるりと身体を前に回転させながら着地した相手に、振り向きざまに鋭い一閃を放つ。
しかし、その数舜前に刈り取るようなローキックが、軸にした右脚の膝にクリーンヒットした。上体がガクン、と大きく揺すられ、放った一刀は少年の眼前数ミリの空間を薙ぐ。
そこまで来て、ようやく音が状況に追い付いてくる。鉄板を思いっきり蹴ったような鈍い音が反射して響き、視界左上に据えられている体力バーが5パーセントほど減じた。膝関節の辺りから、ダメージエフェクトの光芒が迸る。
少年の体躯、そしてノーモーションの蹴撃から求
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