ペルソナ3
1860話
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席しているというのも、有里のミステリアスさというか、女の妄想を掻き立てる材料になっているのだろう。
「とにかく、食べ物にするならすぐに食べられるものじゃなくて、日持ちのする奴がいいな。缶詰とか。……やっぱりこういう時は桃缶か?」
「いや、桃缶は風邪の時だろ?」
友近の言葉に、順平が頷く。
「とにかく、缶詰とか……後は、目が覚めてすぐに退院とはならないかもしれないから、暇潰しに使える物か。漫画とか」
「あ……俺ッチいい事思いついた。やっぱり高校生に持っていく見舞いの品っつったら、エロ本でしょ。売店とかでは売ってないだろうし、性欲をもてあます可能性は高いし」
「あー……なるほど。同級生に欲情するとか、俺にはちょっと理解出来ないけど……そういう事もあるかもしれないな。禁欲生活ってのは危険だし、エロ本はありか」
必要、か?
うーん……まぁ、必要と言えば必要かもしれないな。
ただ、それが毎日のように見舞いに行ってる女達に見つかれば、色々と酷い目に遭いそうな気がするんだが。
一瞬それは止めるように言おうかと思ったが、考えてみればこれも高校生活、青春と言える。
そう判断し、結局俺は流されるままに順平と友近の2人と共に本屋に向かう。
「うーん、こっちのはどうよ? 結構エグいって話を聞くぜ?」
「おい、有里に持っていくんだぞ。年上好き全開のお前の趣味に走ってどうするんだよ。やっぱりこういうのとか……」
OLとか女教師とかそういうのが表紙のエロ本を選ぼうとする友近に対し、順平はまだ若い……10代後半くらいの女が表紙のエロ本を選ぼうとする。
こういう辺り、それなりに趣味が出るよな。
「アルマー、お前はどれがいいと思う?」
「アクセル、お前が選ぶのはどれだ!?」
自分達だけでは決着がつかなかったのか、2人は俺にも選ぶように決めてくる。
……そうは言ってもな。正直、俺はエロ本とか買った事は殆どない。
士官学校にいた頃とかは、何人かの知り合いから借りたりした事もあったが……
「そうだな、俺なら……」
そう言いながら、エロ本コーナーを見回す。
この場合、選ぶのは俺の趣味という訳ではなく、あくまでも有里に渡す代物だという事を忘れてはいけない。
そうした考えの中、俺が選んだのは……
「おいおい、何でそんな写真集なんだよ? もっと派手な奴にしろよ」
エロ本……と呼ぶにはちょっと難しいだろう、アイドルの写真集。
年齢的には俺達よりもちょっと上、女子大生とかそのくらいの年齢か?
「お前達の言いたい事も分かるけど、忘れていないか? これは有里への土産だろ? ここでお前達が持っていったのを、他の見舞客に見られたらどうするんだ?」
言うまでもなく、他の見舞客
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