第二十五話 最後の修行その十
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「私も想像していませんでした」
「倒せるとは思っていても」
「はい」
そうだとだ、今度は正に答えた。四人は既に向かい合って座り童子鬼が出した茶を飲みつつ話している。
「そうでした」
「左様でござったか」
「それを見まして」
「決心して下さったのでござるな」
「はい」
その通りという返事だった。
「拙者も」
「それは何よりでは」
「はい、これより」
まさにというのだ。
「貴方達と共にです」
「旅に出て」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「この世界を救いましょう」
「わかった、ではな」
「はい、ではすぐにこの屋敷を出ましょう」
「出た後はどうなる」
「留守はですか」
「そうだ、この屋敷のな」
「そのことでしたら」
青年は英雄に微笑んで答えた。
「ご心配なく」
「既にか」
「考えてあります」
そうだというのだ。
「留守居役の鬼達を置き」
「そしてか」
「留守を守らせます」
そうするというのだ。
「私がいない間は」
「わかった、そしてだが」
「私の名前ですね」
「何という」
「間宮良太です」
青年はここで名乗った。
「持っているものは太上神仙鎮宅霊符です」
「陰陽道のものだな」
「はい、霊符と覚えておいて下さい」
それでいいというのだ。
「それから龍も出しますし」
「式神はまた違うか」
「それは式神の紙を使ってです」
そしてというのだ。
「ですから」
「そうか、また違うか」
「はい」
「そのこともわかった、ではな」
「私の陰陽道もですね」
良太は自ら英雄に言った。
「この島、世界を救う為に使いましょう」
「それではな、しかし」
「この闘いは長くそして辛いですね」
良太は微笑み英雄に答えた。
「そうですね」
「陰陽道は占いも出来たな」
「小さな術です」
陰陽道の中ではとだ、良太は英雄に答えた。
「外れることも多く使うにしても」
「そうだな」
「小さいです、ですが今は占いではなく」
「読みか」
「それによって言っています」
そうだというのだ。
「私個人の」
「そのことは言うまでもないな」
「この島は今は散り散りに乱れています」
「それを統一するのだからな」
「ですから」
それでというのだ。
「非常に困難です、そしてです」
「さらにな」
「海の魔神も倒します」
「口で言えばそれだけだ」
「ですが幾多の戦を経て魔物を倒し」
「そして大小の勢力を降す」
「そちらの戦も経ていかねばなりません」
勢力同士の戦、それもというのだ。
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