EX回:第8話(改2)<龍田さん舞う>
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『最高っぽい!』
やれやれ……私はひそかに肩をすくめた。
同じ音声が聞こえる秘書艦や寛代も微笑んでいた。彼女たちも事情は分かっているな。
(普通のお客さんたちは、この音声を聞いたら落胆するかな?)
しかしプロレスも芸能界も、だいたい見物ショーの舞台裏なんて、こんなものだ。進行上に事故や間違いがあったらショー自体が成立しない。一種のビジネスだ。
(私個人としては、こういう古代ローマのコロシアム的なショーはちょっと苦手だけど)
でも一般の人が求める軍隊ってのはこういう肉体系だろう。そこは仕方が無い。演武も演習も大切なサービスだ。互いの艦娘たちも上手に演じている。
特に神秘的な香りのする龍田さんが舞うと……神社への「奉納の舞」を連想してしまう。それだけの技量と精神性はあると思えた。
(龍田さん、つくづく見直したな)
日頃の、あの余裕ある態度には、こういう背景があるのか。それはまたアダルトな魅力だ。
ふと気付くと近くに座っていた寛代が、こっちを見てた。
「ごめんね寛代」
(今の妄想は訂正だ……)
そうだよ演習中だ。不謹慎は禁止。
さらに私は青葉さんのことを思い出した。彼女がどこかで、この演習中の写真を望遠でも良いから撮っていてくれたら嬉しい。
(貴重な参考資料……期待しているぞパパラッチ)
私は妙に青葉さんに期待を込めるのだった。
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