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SAO−銀ノ月−
翔希
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。旧リズベット武具店、最後の商品」

「なら良かっ……ん?」

 店とともに売りに出す訳にもいかない武具や素材などは、どうやらエギルの雑貨屋の商品となったらしく。俺も前のデータで使っていた武器などは、ひとまずはエギルやクラインに預かって貰っているため、考えることは同じか――とまで思ったところで。重大なことを思い出していた。

「刀は……刀はどうした!?」

「え? あー……」

「リズ!」

「ちょ、ちょっとストップ! 落ち着いて!」

 この新生《ALO》が始まってからしばし、ずっと集めてきた刀剣コレクション。全てが業物ばかりという訳でもなく、中にはキワモノも……いや、正直に言ってしまえば使い道のないものも存在していて。コレクションともなれば使われることはなく、少しは減らすか入手してくるなとは散々リズに言われていたことでいて。そんなリズの普段な様子から最悪な展開が浮かんでしまい、冗談ではないとばかりに詰め寄ってしまうと。

「ちゃんと貸倉庫に仕舞ったわよ、安心しなさい」

「そ、そうか……」

「……なんか、あたしのデータを消したって聞いた時より反応がよくない?」

「そんなこと、ないぞ? それより、貸倉庫ってことは……」

 なんで疑問系なのよ――と、こちらをジト目で批難してくるリズから目をそらしながら、そんなことより刀剣コレクションが仕舞われているという貸倉庫の話に戻る。今までのように、自分たちで買った武具店の倉庫に収納されているのではなく、あくまで貸倉庫な以上は先立つ物が必要となるのは当然で。要するに金だが、初期金額こと雀の涙ほどしか今はなく。

「ええ! だから、しっかりと稼いで貰わないとね!」


 ……そうして、俺たちが始めたことが商人NPCに手作りの木の実ジュースを何本も何本も何本もあげて、素材の端材を根こそぎいただくクエストだった。ジュースの原料たる木の実の収穫や、作成などでかなりの時間は経っていたものの、幸いなことにリアルは夏休みのために時間はある。その上、初期化されてしまった料理スキルを上げることにも繋がって、別に悪い時間ではなかった。

「っし! 作るわよ!」

 そうして持ちきれないほどの端材を持ってやって来たのは、《はじまりの町》にある共有のレンタル鍛冶スペース。共有とはいえ自分たち以外の姿はなく、たまに自分の武器は自分で研ぐぐらいのことはするプレイヤーが、適当に仕事をこなしていくだけだ。そんな使い放題とも言える場所で、大量の端材を使って鍛冶スキルのレベリングをしよう、というリズの案であった。

「本当はレプラコーン領に、もっと効率がいいクエストがあるんだけど……」

「……ま、仕方ないさ」

 端材とレンタルのハンマーを握り締めながら、はだけていたツナ
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