ペルソナ3
1859話
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しいというのは言いすぎか。
俺の姿を見れば容赦なく攻撃してくるんだから。
「昨日の経験があったからだな。……昨日のあの特殊なシャドウを相手に、俺は明らかに力不足だった。幸いアルマーとの訓練のおかげもあってか、勝てないまでも負けるといった事はなかったが、それはあくまでも偶然にすぎない。だからこそ……」
「力を欲した、か」
真田の言葉に続くように告げると、真田は小さく頷く。
どうやら、それは本気だったらしい。
まぁ、力を欲している真田が明確にその力が足りない相手と遭遇してしまったのを考えると、今のような考えになるのも分からないではない。
それでも、若干無謀だろうとは思うのだが。
「力を欲しても、それが理由で暴走しては意味がないぞ。いや、それどころか桐条を巻き添えにして死んでしまうかもしれない」
「分かっている。だが……」
何かを言おうとする真田だったが、結局それ以上は言葉にならない。
自分でも馬鹿な事をやっているという自覚はあるのだろう。
だが、それでもやらなければならない程に、昨日の一件の衝撃は大きかったという事か。
ともあれ、真田が無事で良かったのは間違いない。
下手にシャドウが昨日のような獰猛な……半ば暴走しているような状態であれば、恐らくこうしてはいられなかっただろう。
ただでさえ、真田は攻撃一辺倒の性格なのだ。
後ろからのフォローの類がなければ、相当の被害を受けていたのは間違いないだろう。
「まぁ、説教は桐条にして貰うんだな。俺はこれ以上何かをしようとは思わない。……ただ、折角だしお前の寮まで送っていくか。寮には誰か残っているのか?」
「いや、理事長は昨日の一件で忙しく動いているし、それは美鶴も同様だ。幸い……って言い方はどうかと思うが、今の寮には俺だけだよ」
「そうか」
影時間に対して活動する者だけを集めた寮だが、そういう意味ではあの寮も色々な意味で特殊なんだよな。
特に大きいのは、桐条、真田、幾月……そして有里、か。
あの大きさの寮に4人というのは、ちょっと少なすぎる気もするが……昨日みたいにシャドウの襲撃があると考えれば、それも仕方がないのだろう。
もっとも、シャドウは基本的に棺になった連中に手を出すような事はないって話を聞いた事があるが。
あくまでもそれは基本であり、場合によっては手を出す事もあるらしいけど。
「とにかく、寮に戻るぞ。お前もタルタロスからわざわざ歩いて寮まで戻ったりはしたくないだろ?」
「ああ、それは助かる」
そう言う真田は、タルタロスの中で大分激しい戦いを繰り広げたのだろう。
相当に疲れているように見えた。
この状況の真田を放っておくのは、色々と不味いのは事実だろう。
帰る途中でシャドウに遭遇し
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