ペルソナ3
1859話
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勿論、念動力は今まで幾度となく俺の命を救ってきてくれた能力だ。
そうである以上、不満を口にするのはどうかと思うが。
「死神ー! 出てこーい! 俺と勝負だー!」
そんな風に叫んでみるも、当然のように死神が姿を現すといった事はない。
うん、やっぱり駄目か。出来ればこの挑発に乗って姿を現してくれる事を期待してたんだがな。
それからかなりの時間15階を探し回ったが、結局死神が姿を現す事はなかった。
その事を残念に思いながら、俺は一応といった様子で16階の様子を確認し、当然のようにまだ先に進めない事を確認すると、ターミナルを使ってエントランスに向かう。
幸い幾つかの宝箱から宝石を入手する事には成功しているので、全くの無駄足でもなかったのは幸いだった。
……まぁ、それでも気疲れをしたというか、死神の出現か、16階の封印が解けているのを期待したのが、どれも駄目だった事は非常に残念だったのだが。
「ん? おお、アルマーか。お前もタルタロスに挑んでいたのか」
エントランスに出た瞬間、そこで身体を休めていた真田と遭遇する。
どうやら真田もタルタロスに挑戦していたらしい。
「ああ。昨日の件で色々と疑問があってな。……聞いてるか?」
「シンジから聞いたよ。昨日のシャドウは随分と凶暴だったんだってな」
「……荒垣からお前に連絡がいったのか?」
俺が電話した時は、自分からは真田に連絡をしないといったことを言っていたように思うんだが……気が変わったのか?
「いや、街で偶然あってな。その時に一緒に牛丼を食いながら話したんだ」
「あー……なるほど」
何だかんだと面倒見のいい荒垣だけに、幼馴染みの真田から誘われれば、それを断る事は出来なかったのだろう。
それで昨日の件の話になった……といったところか。
「昨日の一件の後遺症とかはないのか? 怪我とか」
「あー……大丈夫だ。アルマーと出会ってから今までよりも厳しく身体を鍛えるようにしていたからな。あの程度の戦いで、怪我をしたりなんかは出来ねえよ」
その言葉が本当かどうかは、俺には分からない。
だが、真田が大丈夫だと言っているのであれば、恐らく信用しても問題はない……筈だ。
勿論本当に無理だとすれば、桐条に連絡するが。
ただ、こうして見ている限りでは、真田に特に問題はないように思える。
「どうやら特に怪我もないらしいな。……けど、何でわざわざ今日1人でタルタロスに来たんだ? 今が色々と危険なのは分かってただろ?」
昨日の今日で、シャドウの凶暴さがどうなっているか分からないのが、現在のタルタロスだ。
幸い俺が見た限りでは、シャドウは昨日の凶悪さはどこに消えたのかと言いたいくらいに大人しくなっていた。……いや、大人
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