暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第5章:幽世と魔導師
第130話「説明、その一方で」
[7/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
 隙を突くように現れた妖の攻撃を槍で遮るように防ぐ。

「(“門”は……あっちか?)」

 僅かに瘴気らしきものが混じっている霊力を見つけるシーサー。
 それを辿るようにして、“門”を探す事にした。









「きゃぁああああ!」

「うわぁあああ!」

 幽世の大門がある京都。その中心地。
 そこでも妖が多く現れ始めていた。
 幸いにも警察が既に応戦をしているが、範囲が広いために阿鼻叫喚となっていた。

「ひっ、あ……あ……!?」

 その中で、逃げ遅れた子供が一人。
 目の前の妖に怯えるようにその場にへたり込んでしまった。

「させません」

     ザンッ!

 そこへ庇うように躍り出た影が一つ。
 子供の前に出たかと思えば、腰に携えた刀で妖の首を一閃の下に断った。

「……良かった、無事ですね」

「ぁ……」

「さぁ、早く逃げなさい。ここは私が何とかします」

「あ、ありが、とう……」

 優しく声を掛けると、子供はお礼を言って避難を再開した。

「……この状況でお礼を言えるとは…良き子供を守れてよかったです」

 守るべき者を守れたと、その人物……蓮は安堵する。
 しかし、すぐさま刀を構えなおす。

「しかし……」

 襲い掛かる蛇のような妖...七歩蛇(しちほじゃ)の攻撃を躱し、切り裂く。
 さすがと言うべきか、京都には妖怪の伝承が多く残っている。
 そのため、他の地域と比べて妖の質と量が多かった。

「これは一体、どういう事なのですか……?」

 目の前に広がる惨状。
 それはまるで、かつての江戸時代。
 幽世の大門が開かれていた当時のような様子だった。

「幽世の門が、現代において開いたというのですか……?」

 受け入れがたい現実。それが目の前に広がっている。
 各地で銃声が響いている。警察も応戦しているのだ。

「(……霊力も感じられる…。現代にも、陰陽師は残っていたのですね…。なら、私も……)」

 まずは住民の安全を。
 そう考えた蓮は刀を鞘に仕舞い、逃げ遅れた人を探しに行った。









「くぅ!」

「もう!何なの一体ー!?」

 愛知県の三河市。その一画にて。
 雷が迸り、鳥のような姿の妖…以津真天(いつまで)が撃ち落とされた。

「うぅ……軽く受けるんじゃなかった……」

 大声を上げた女性…那美は溜め息を吐きながらそういった。
 同行していた久遠も常に少女の姿を取っており、臨戦態勢を崩していない。

「それにしても、ここまでいきなり襲われるようになったのって…私達のせいじゃないよね?」

「くぅ……多分…そう?」


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ