第01部「始動」
第04話
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ダに話があるから部屋-ここで-待っててくれ」
「わたしも、いく」
「いや、ラピスは疲れてるだろう?直ぐに帰ってくるから待っててくれ」
頭を撫でると、小さく分かったと言ってラピスがベッドに潜り込む。
まぁ何だ。エリナじゃないが行動は、
「わたし、いぬじゃ、ない」
…しまった。聞こえてたらしい。
「ああ。そうだな。じゃあ、後でな」
「う、ん」
シュッと開いた扉が閉まる。きっとラピスは眠気に勝てないで寝てるだろう…次はラムダだな。
--
『お疲れ様ですマスター♪』
「…お前、まさか風呂まで録って無いだろうな」
そうだったら本気でデータを奪う気にもなるが。
『マスター?流石に私でも、そこまでしません。バッタに着替えを持って行かせたり、服を洗ったりするくらいですよ?』
「あ、いや。確かに洗濯なんかはやった事が無かったな」
考えてみれば何時も同じ種類の服を着てたせいで、その辺の頓着は無かったが…そうか、ラムダがやってたのか。
『それで、どうしたんですかマスター?』
「システムダイブをするんじゃなかったのか?」
『!?』
無数のウィンドウを、驚や!!?といった文字が埋める。
それも仕方ない。MCの補助無しに、オモイカネ型AIへのアクセスは難しい。だが、俺には通常のナノマシンだけではなく、オペレータ用ナノマシンも混在している。奴に与えられた能力を使うのに抵抗のあった俺は、出来るとは言われたが使う気はなかった。
それでなくとも、ラピスの補助で五感が戻った際に、以前とは比べ物にならない程に運動能力が向上していたんだ…いや、向上させる事に成功した。
イネスが言うには、実験用ナノマシンの副作用で、神経に異常が発生したのかも知れないと言われた。
「…どうした?嫌か」
『とんでもないですがどうしてらっしゃったんですますかますたー!』
「お前、検査でエラー出なかっただろうな…」
ふぅ…こいつといい、あいつといい……俺を昔に引き戻したいのか?
大した力もなく、理想を理想として見ない非現実主義でとてつもないお人好し……あの頃の俺に……
『????♪???!!?』
一定の処理?を終えて、艦長席にIFSコントロールパネルが現れる。
「いくぞ」
席に着いてパネルに両手を置く。IFSが反応して両手の先端から光の回路が走る。
人間という個が一歩先に進む瞬間。自分の手足の様に接続した機械が反応する。以前オモイカネの中に入った時と同じく、IFSを通して俺は現実とは違った電子の世界に足を踏み入れていた。
「マ、マスター…」
「ラムダか?」
辺りを見渡す…白い壁に包まれたドーム状の部屋…か?かなり広いが当たり前だが調度品等ない。いや、俺の目の前には一本の綱が天井から垂れ下がっている。
「ここにマスターが
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