第六章 Perfect Breaker
最凶 召喚
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蹴りが唸る。
その一撃は、とっさに展開させた防具四枚を易々と蹴り砕いて一刀の腹部へと到達させる。
蹴りで突かれる。
その一突きの蹴りは、バリアを砕かずともその威力を向こう側へと浸透させて理樹の胸を打つ。
蹴りが落ちてくる。
その踵は堅牢なはずのブラカワニのアームを砕き、オーズの脳天を直撃した。
掌がかざされる。
様々な武具による一刀の攻撃が、その魔力障壁に押しとどめられて逆に砕けた。
掌で受けられる。
バリアを武器に転じて槍のようについた理樹だが、魔力障壁の面に滑らされてまともに当たらない。
掌が向けられる。
スキャニングチャージ・ワーニングライドで挟み込もうと両足を広げるオーズだが、魔力障壁の幅が広くそれも叶わない。
セルトマンの戦闘法は、一貫して彼等を寄せ付けなかった。
最初こそは当たった。最初こそは避けられた。
しかし、今になってはそれも難しい。
最初は楽しんでいただけだったのか。それとも、セルトマンがこの戦闘中に彼らのそれを学んだのか。
「攻撃は蹴りだけ・・・・」
「いやいや、あれを「蹴り」で済ませていいのかよ」
「なんて奴だ・・・・・」
オフィナとフォンに至っては、まったく心配することもなくセルトマンの戦闘を眺めている。
それこそヒヤッとするところもあったが、それももうない。
三人に向かって片足を上げて掌を構え、セルトマンがにやりと笑った。
「この手は神秘を掴むもの。この神秘を理解できぬものどもなど、踏み潰される虫に同じ、ってことで」
そして最初に見せたように、つまらなそうに溜息を一つ。
もうつまらない、と言わんばかりに吐き出した。
「攻略がわかってしまえば容易い。この俺の魔力障壁とただの蹴りに手も足も出ない。しかも三人がかりで。最初は面白かったけど、一刀も理樹も癖があるし、オーズなんかはコンボの能力把握しちゃえば怖くないし」
あっさりと相談時てくるセルトマン。
だがそうは言うものの、理樹も一刀も映司も数々の戦いを経てきた者。その技量はすでにかなりももののはずだ。
理樹のバリアは変幻自在。
一刀は他者の武器使用はもちろん、場合によってはアーチャーの投影と同じ要領で「動き」も借りられるので一刀の動き、その人物の動きを分けることができる。
オーズはコンボ特性見切るとは言っているが、それを補って余りあるのがコンボの強み。
それをこうもあっさり「攻略した」というセルトマン。
その強みは、彼らの能力をそれなりに理解していることもあるが、その他を上げると「魔力障壁」と「蹴り」の出力、威力が出鱈目なの
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