暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第六章 Perfect Breaker
越えて往く一撃!!
[12/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の流れの音か。
どちらとも取れない音を発しながら、救済の魔女はまるで伐採される巨木のように揺らいで倒れ込む。


そして、その倒れていく先に、翼刀が回り込む。




「な・・・・」

「あの魔女を、一撃の蹴りで倒した!?」

「というか転ばせた!?」

「何あの蹴り!!!だって・・・・あれは救済の魔女、最強の魔女なんでしょ!?」

さやかや唯子。そして「EARTH」(仮)から様子を見ていたほむらやまどかが驚くのも無理はない。
ワルプルギスですら、誰も手が出せなかった。傷一つ付けられなかった。

この救済の魔女はそれ以上の代物。
だと言うのに、この青年はそれを一撃でその麓と言える「脚部」を、蹴りの一撃で破壊したのだ!!!



「当然だ・・・・あの一撃では、俺ですら何もできない」

出来ると言えば、空歩で逃げるくらいか。
とにかく、翼刀の攻撃範囲内に入ったら終わる。

翔剣はすでに翼刀の力に見当がついているのか、冷や汗を垂らしながら解説する。


「ど、どういうことですか?」

「あの魔女とやらは、10日で世界を滅ぼすんだって?だったら問題ない。翼刀ならば倒せるだろう」

「それって・・・・」




そうしているうちに、翼刀へと魔女が倒れ込む。

翼刀がいるのは、ちょうど魔女の胸元が飛び込んでくる位置だ。
そこで真上を見据え、狙いを澄まし、拳を引いて構えて睨む。




「言わないはずだ。そうだろうよ。あの一撃に比べたら、今までの翼刀の攻撃も、それどころか俺の奥義の全ても塵芥のようなものだ」


翼刀が、脚を踏みしめる。
突き出す拳は、右拳。その為にまず、右足を踏み出した。

先ほどと同様、地面が陥没する。


それだけでも十二分な威力だが、これは余波だ。
この攻撃には踏み込みが不可欠。これはその先の一撃のための、いわば副産物に過ぎない。



「そうだろうよ、そうだろうよ。確かにそんな技があったんじゃ、俺との戦いで使うわけにはいかないな!!!」


倒れてくる救済の魔女。
その胸元に、翼刀が迎え撃つ。

突き出す拳は、斜め上空へ。
真正面から突き出した拳は、絶対的な“星の一撃”!!!!


「不動拳の理を以って、大地を踏みしめる。そしてそれがもし“この星”を捉えたとしたらどうだ?その拳に“この星の動き”そのものの勢いを乗せることができたとしたら、どうだ!!!!」


踏みしめた脚で感じる、確かな感触。

地表を越え、地殻を越え、核を越え。
そうしてこの星そのものの動きを捉え、その回転の力、重みを拳より放つ、この一撃。


確かに、この魔女では勝てるはずがない。

10日程度でこの星を滅ぼ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ