第六章 Perfect Breaker
一撃の始動
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熱線砲撃が一瞬にしてそれらを焼き尽くす。
ドン、ドドンッッ、ドンッッ!!ドンドンドンドンドン!!ドン、ドドン!!
銀白の嵐の中、宙のネガ電王は何もできない。
あの数、あの威力の、真上からの熱線砲撃。そんなもの、どう防げばいいと言うのだ―――――!!
ギガンテスヘルはいい的だ。
ハデスもヘブンも逃げ回るが、それらしかいなくなると十五の剣は陣を汲み、網目状になって上下から挟み込んでいく。
そうしているうちに、ついに
「いまだ!!」
「行くぞ!!」
「せーのっ!!」
デンライナー、ゼロライナーの背に当たる部分に、キャッスルドランが着地する。
そして眼前に現れたキバの紋章にエネルギーがチャージされ、そこからはなられた黄金の熱線がネガデンライナーを大破させる。
「グッ――――!!!」
デンライナー、ゼロライナー相手ならば圧勝するネガデンライナーも、三つ揃えばこの通りだ。
揃わないように配置していたギガンテスがいなくなれば、こうなるのは当然であった。
そして、そうしているうちにネガ電王の高度が下がっていく。
雲を抜け、眼下に再び街が広がる。
そしてそのど真ん中に、蒔風がこちらを見上げて笑ってきた――――
「上等・・・・」
バッ!!と身を翻し、剣を構えて突撃していくネガ電王。
「この身は、すでに元の記憶も形も残されねど、そうであれと願われたモノがある―――――」
落ちながら、その言葉は風に散らされて誰にも届かない。
「生き残った者が正義。そうして歴史は作られてきた。ならば、弱者とは悪なのか!!!」
《full charge》
「ただ数が少ない、少数だと言うだけで「悪」であると言われるのであれば。そのような理不尽がこの世にあると言うならば、いいぜ。俺こそ「悪」だ」
刃が、送られてくるエネルギーに紫電を携える。
「悪」とは、敗北者に送られる言葉。
人が何を思おうと、それは人の歴史が証明してきた事実だ。
中には至極「悪」として決定づけられた者もいるだろう。
大量虐殺
独裁政治
侵略戦争
だが「悪」と言われた者の中には、少数派というだけで迫害され、拒絶されてきた者もいる。
この鬼はその体現者。
だから彼は「悪」であると叫ぶのだ。
「「負けた者」が悪であると言うならば、この俺は「絶対に負けない悪」になる!!!」
その言葉は誰にも届かない。
聞こえるはずがない。風に散らされ、消えていく。
だが、蒔風は上空を見上げてそれに応える。
「来いよ、その在り方を示す者よ。「赤鬼、青鬼」の体現者よ!!!」
「おォォおおおお!!」
蒔風が、
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