悪魔の力
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
「もう一度言う、なぜ人間界にいる!」
「だああぁまれぇぇえーーうーらーぎりーものーー」
言いながらフワフワと美樹に近づいて来る、いや、今は魔王卑弥呼だ。
ダッとジャンプをして人魔バルーンに跳び蹴りをする。
「プーーン」とバルーンの体にめり込む。
「ポーン」と卑弥呼がはじけ飛んだ。
壁に激突する。
「うっ……」
「よおぉわぁーいぃーよぉおわぁぁぃいーーいいーーいー」
バルーンは満面の笑みだ。
卑弥呼は空手チョップの構えを見せる。
(打撃ではだめだ)
手を戻す。
「しぃいねぇえぇーーええぇええーー」
上空から卑弥呼めがけて落下してくる。
卑弥呼は上を向き大きく口を開ける。
「うぉぉぉーん」
バルーンの体が小刻みに震える。
「むうぅだぁむだむぅだあぁぁーー」
バルーンには聞かない。
上から乗っかられた。
「ううっ」
とてつもなく重い、圧殺されそうだ。
卑弥呼は仰向けになりながらベンチプレスのように腕でバルーンの体を押す、しかし腕がめり込むだけだった。
体全体がバルーンに包まれそのまま圧殺されそうになる。
バルーンの体を噛む、しかしゴムのような体には意味が無かった。
卑弥呼は体をバタバタとさせる、やがて動かなくなる。
「しぃぃんだぁあーーしんんんだあよぉぉおっー」
バルーンが再び宙に浮く、卑弥呼は動かない。
「ふうぅうぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっしゅしゅしゅぽしゅぽしゅしゅしゅしゅしゅーーーーーーーーーーっ」
口から空気を出し続ける、やがてバルーンが萎んで男に戻った。
「ガバッ」と卑弥呼が立ち上がる、そして「ダッ」と男に近づき
「ボガッー」
正拳突きを顔面に食らわす、男の顔がへこむ。
「だ、騙した騙した」
男が抗議をする、しかし構わず。
卑弥呼は空手チョップを男の首に食らわす。
「スパッ」と首がちょん切れる。
「シューーーーーーーーーーーーーー」
首から悪魔の青い血と空気が飛び出る。
やがて男の体が小さく小さくなってナメクジになってしまった。
「クチュ」
靴で踏んでグリグリとした。
残った首に向かって
「小さい小さい」。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ