第十一話「決着をつけよう」
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シャルティエを突き付け冷酷に言った。間違いないこと………
その筈だった、なのにプレシアは高らかな声で笑い出した。
「なにが可笑しい?プレシア。」
「クックック...あなたの失策を笑ったのよ。」
唇の端からたれた血をぬぐってプレシアはそう言った。
「失策だと?」
「ええ、失策よ。…まあ悪い策ではないわね。私の戦力を削って管理局の連中が入り込みやすい状況を作って私を捕らえる
...中々に上策とも言えるくらい...
けどあなたは失策したわ。」
そう言ってプレシアは懐からジュエルシードを取り出した。
「プレシア、貴様何を。」
「六つだけでは心許ないけどまあ仕方がないわ。」
狂気で満たされた眼でリオン達を見た。ジュエルシードは激しく輝いた。
「私はアルハザードに行って、アリシアを取り戻す。」
グニャリと景色が歪んだ。
「プレシアぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
そう叫んでもう我慢がならないといった様子でリオンが止めるのも間に合わずアルフが拳を振り上げてプレシアに襲い掛かった。笑いながらプレシアはアルフを吹き飛ばした。その勢いのまま轟雷が一閃、フェイトとリオンに襲い掛かった。
「ガハッ!」
「キャアア!」
ドゴォン!
そんな爆音と共に壁がぶち破られた。リオンは開けた空間の中にあるものを見てギョッとした、そこにあったのは妙な入れ物の中に...フェイトが浮いていた。
「違う。」
自分にも言い聞かせるように否定した。
「フェイトじゃない、と言うことはあれは...アリシア・テスタロッサか?」
「坊ちゃん、後ろです!」
ハッとして振り向いたが...時既に遅し、二発目の雷が襲い掛かった。咄嗟の反応で防御したがそれでもその凄まじい勢いに思わず倒れた。その余波でアリシアであろう少女の入っているポッドが砕けた。顔をしかめて見ると、そこには既に理性を完全に失った双眸が獲物を品定めする獣のように覗き込んできていた。本能的な危険を感じて抜け出そうとしたリオンを容赦なく踏みつけた。
「死ね、死ねええ!!」
「ガッ、グゥ...プレシアァ...!」
ドスドスという鈍い音をたてながらリオンを踏みつけた。リオンは既に血塗れだった。彼女の口から垂れる血で。もはや猟奇的とさえ言える顔をしたプレシアはもはや言葉にすらなっていない叫びを上げながらリオンを攻撃した。時折、後ろからフラッシュの様な魔力光が煌いて、なお不気味に見せた。
「お前が...オマエがああああああ!!!!」
辛うじて、人の言葉として聞き取れたのは『死ね』とそれだけだった。
おそらく意識が朦朧としているのだろう。さっきまではギリギリ意識を保っ
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