第十一話「決着をつけよう」
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当の意味で言う私の娘はアリシアしかいないわ。」
「でも娘です。私はあなたの言う本当の意味であなたの事を『母さん』だと思っている!」
リオンはにやりと笑った。プレシアが怯んだのは明白だったからだ。
一瞬言葉に詰まって、でもそれすら認めたくないかのように杖を振った。雷撃がフェイトに襲い掛かった、普通ならフェイトには決して防ぐ事はできないー
フェイトは無傷で雷撃の光の中からまた一歩プレシアに近づいた。
「なに...まさか、リオン!?」
当の本人は剣を鞘から抜いてすらいなかった。
「馬鹿な...」
「母さん。」
「黙れ。」
「母さー」
「うるさい!もう喋るな、口を開くなぁ!」
既に口調にも余裕が無くなって来ていたプレシアは血を吐きながらフェイトに向けて雷撃を放った。本来なら魔力量や技術の差もあり、決してフェイトに防ぐことはできない筈なのにフェイトが無造作にバルディッシュを振るうだけでその攻撃を全て弾かれた。
プレシアは血走った眼でフェイトを睨みつけた。
「なんで...なんで防げる!?このアリシアの出来損ないがぁっ!」
プレシアの命は砂時計の砂が落ちていくように、確実に減っていった。
だからだろうか、リオンにはそれらの叫びがプレシアの断末魔に聞こえた。
時間が無いことを悟ったリオンはフェイトを下がらせた。
「プレシア、どの道お前に逃げ場はもうない。」
「一体、何の根拠があって!」
聞かれてリオンはシャルティエを天井に向けて一閃した。
「根拠?決まっているじゃないか、今のお前では僕達に勝つことはおろか、逃げることすらできないからだ。」
プレシアはその声に答えずリオンが斬ったことによって開かれた空間を睨みつけた。
「なんで...時空管理局がこんな所に!?」
リオンはリオンで上を見上げて渋い顔になった。
「遅かったじゃないか、管理局と言うのはノロマ軍団なのか?」
「もっと速く来て欲しかったと思うならもっとわかりやすくこの座標を伝えて欲しかったかな、なのはの家のケーキ屋のチラシの裏に小さく書かれても中々解るものじゃないぞ。」
そう言ったのはクロノ・ハラオウン。シュタッと言う音をたてて着地してそのデバイスをプレシアに向け、更にその後ろからも続々と武装管理局員が続いた。
「リオン・マグナス...!」
憎々しげな口調でプレシアは吐き捨てた。
「この裏切り者!」
リオンは笑った。同じ様なことを、より強く言われても自分の心しだいではこの様に軽くなるのかと思って、
この状況、プレシアにとって間違いないことを突き付けた。
「観念することだな、プレシア。フェイト一人倒せないお前に未来はない...大人しく投降しろ。」
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