IS 〜from another〜 01
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ードで落とす。
血は吹き出なかった。ブレードの熱で血管が瞬時に焼き切れたのだろう。ただ制御を失い、力無く地に落ちていく。その様子を遅れて認識したリーダー格の女が、半狂乱で叫んだ。
「一体……一体何なんだ貴様は!!?」
「俺か?そうだな……野良猫だよ。ただし、首輪付きのな。」
そういう事を聞きたかったのでは無いと思うが、まあ良いだろう。軍も丁度到着したトコだしな。
劣化ISのすぐ後ろに、タイガーストライプで塗装された純正ISが出現する。
「オラァ!!」
そして劣化ISを思いっ切り殴り付けた。俺に注意を取られていたリーダー格の女は反応出来ず、まともに喰らい、地面に叩きつけられる。あれでは意識は無いだろう。
「んで……テメェは何者だ?何で男がISを動かしてる?」
「さっきの奴にも言ったが、俺は野良猫だ。ISについては知らんとしか言えんな。」
「……バカにしてんのか?」
「まさか、到って真面目だよ。戸籍も無ければ両親も知らねぇ。そんな奴は探せば割と多いと思うぜ?」
当然俺は自分が何処の誰だか知っているが、まさか異世界出身だとバカ正直に話す訳にもいかないだろう。
「そうだ……な、どうしても呼びたきゃ、《カラード・リンクス》とでも呼んでくれ。」
「……それ、絶対偽名だろ。」
「当然だ。何せ、今考えたんだからな。」
「……まあいい。アタシはイーリス・コング。アメリカの国家代表だ。ちょっと基地まで付いてきてもらうぜ?」
「………断ると言ったら?」
「…………何だと?」
空には早くも、剣呑な空気が漂っていた。
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