IS 〜from another〜 01
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変わろうと何ら問題は無かったのだ。
《ロックオン警報》
「さて先ずは……」
こちらに気付いたらしい劣化ISが銃口を向ける。避けることも出来るが、確認する意味もあって動かない。
劣化ISがトリガーを引き、対IS徹甲弾が吐き出される。が、それは全て俺の1m程手前で弾き飛ばされる。
「プライマルアーマーは問題なし……と。KPも整波作用も安定してるな。」
ネクストを最強の兵器足らしめている要素は幾つか存在する。
その内の一つ。コジマ粒子を還流させる事により、あらゆる兵器の侵攻を阻む防御壁と成す《プライマルアーマー》。
「何だこいつは!?」
劣化ISの搭乗者である女が信じられない様に叫ぶ。
「何故男がISに乗っている!いや、そもそも“ソレ”は何だ!?」
無差別テロを行う様な連中だからてっきり頭がイッてる様な手合いだと思っていたが存外冷静だ。考えても見れば、1億殺したオールドキングも思考そのものははっきりしていたし、10億は殺した俺もこの通り冷静だ。
つまり、狂気に呑まれても思考まで呑まれるとは限らないという事だろう。
等と思考を寄り道させつつ、次なる「確認」を行う。
背面ブースターに意識を移し、一瞬だけエネルギーを爆発させる。
周囲の全てを置き去りに加速する“俺達”。一瞬で女の背面に回り込む。
使い方は、何となく分かっていた。
右腕にBFFの傑作ライフル、051ANNRを展開し、その無防備な背中に向けて引き金を引く、
思ったよりシールドバリアーとやらが優秀だったが、2、3発と続ければ貫通できた。泡を食って女が後退する。
「瞬時加速だと!?」
「……いや、《クイックブースト》だが?」
確かに瞬時加速と現象としては似ているが全くの別物だ。瞬時加速は一度排出したエネルギーを、再度吸引し放出するというその仕組みから、どうしたってチャージの時間が必要となる。勿論、練度次第ではそれを気取られない事は十分可能だろうが、それでもチャージそのものが無くなる訳ではない。
しかしQBは貯蔵したコジマ粒子を放出するだけで済む。多用は禁物だが複数回の発動も容易だ。
これが、ネクストの最強の要素の一つ、機動力の根源だ。
「しかし…思ったよりバリアが硬いな。オリジナルISを一撃で抜くのは厳しいか?」
そう思いつつも周囲の状況を整理する。他の6機も既に接近してきており、こっちを完全に包囲してきている。どうやら俺が相手をしていたのがリーダー格らしい。直ぐに仕掛けてこないのは想定より俺ができる人間で警戒してる……とかまあそんなトコだろう。
仕方ない、挑発するか。
「6対1で囲んで様子見とか……ビビり過ぎだろ
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