『アホの子達が一か所に集まると…』1-4
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「そこらへんはどうなんでしょうね、しーさん?」
「…………」
「しーさん?」
なにか一人でぶつぶつ独り言を言っているしーさん。なにを言っているんだろう……と耳を近づけてみると
「甘栗旬は確かにかっこいい、かもしれない。でも彼は違う。
僕らの銀さんではない。彼はまだ銀さんを演じるだけの器ではないと思う。
いやそもそも、この世界に銀さんの代わりを出来る者なんているのだろうか。
もしいるとしたら、中の人。杉田さんくらいしかいないのではないだろうか。
イベント会場とかで銀さんコスをしているのを拝見したことあるけど、あれは声優さんがキャラのコスしているという観点から見れば………うんたらかんたら」
うわ〜映画館あるあるその9「上映終了後にドヤりながらなんか語ってるヤツ」だぁぁこれぇぇえ。
【上映終了後にドヤりながらなんか語ってるヤツ】
上映中というリミッターが外れた彼ら自称映画通に恐れるべき物など何も無い。
恐らく興味本位で付いて来たであろう友人に感想やにわか仕込みの知識に基づいた弁舌を振るう。
例え的外れな内容だろうが関係ねえ!
「あくまで友人に話している」という体を利用し、全く関係の無い観客に対する「俺こんな事知ってるんですよ」アピールも勿論忘れない。
誰も自分の感想なんて聞きたがっていないとは微塵も思わず、出口まで他人を付き合せる。そう、それこそが彼らの映画館に来る目的なのだ。
ここ数年はアメコミ原作の映画に出没したとの報告が多数寄せられている。
【byグーグル先生】
マジかっ。しーさんて↑上に書かれているようなタイプだったのっ!?
そ、そういえば一緒に映画を観に来たのって今日が初めてだったかも……うわ〜だからかっ今までいくら誘っても一緒に来てくれなかった理由は……。
「どうしたの? 美希」
「え?」
熱弁し終わって満足してくれたのかな? やり遂げたって顔でしーさんの顔が近くにありました。
うん。まぁ……
「お疲れ様です、しーさん」
「?」
よく分からないといった風のしーさんの事はそっとしておくとしよう。
これ、相手をするとまたスイッチが入って喋り出す奴だから、多分…。話題を変えないと……なにか映画以外でいい話題ないかな……なにか…。
「大和殿?」
「へ?」
考え込んでて気が付きませんでした。
いつのまにやら最近出来たオープンカフェに辿り着いてました。しかもそこで飯野先輩がメロンソーダー片手にセレブ感出してゆったりしていました。なんでだろ……なんかムカつく。
「こんにちは〜緑さん美希さん」
「こんにちは」
「ど、どうも…
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