暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth25-A圧倒的暴力と超絶的暴力〜Adversa Virtute RepellO〜
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とオリヴィエが悔しそうに拳を握り締めたのが見えた。

『・・・・(ここまでか)シグナム・・・』

『はい、何でしょうオーディン』

『先に謝っておくよ。君との約束、破ってしまう事を』

『まさか・・・いけませんっ!』

「『すまない、シグナム』・・お集まりの皆さんに、私から1つ提案させてください」

†††Sideオーディン⇒????†††

エリーゼの身代わりとしてイリュリアへと拉致された私。私の大切な妹分のエリーゼを求めていたのは、女王となっていたテウタだった。口づけした相手に魔力を供給できる能力を持つエリーゼを、オーディンさんから引き剥がす事が目的。エリーゼとオーディンさんを引き剥がすのはダメ。あの子の恋を邪魔したくない。それに、

(これ以上、アムルを傷つけさせないわ・・・!)

口づけされた怒りと悲しみを、使命感で捻じ伏せる。テウタを護る騎士団総長グレゴールや騎士が居なくなった今、テウタを暗殺する絶好の好機だわ。私が身構えているのを恐怖心からだと思い違いをしたテウタが「そう身構えなくても取って食べようとは思いませんから」と微笑んで、堂々と背中を向けた。“アインホルン”を音もさせずに起動する。不死身じみたグレゴールには通用しなかったけど、

「はぁぁぁぁああああああああああああッッ!」

――バリサルド――

いくら強者でもあんな隙だらけの背中なら、一刺しでその命を刈り取れるわ。細身の刀身に雷撃を纏わせ、テウタの背中に“アインホルン”の剣先を突き入れた――はずだった。

――影渡り(シュルプリーズ)――

「え・・・?」

私とテウタの間に在る私の影から1人の少女が現れて、雷撃をものともせずに“アインホルン”の刀身を鷲掴み、テウタを救った。

「わざわざありがとうございます、レーゼフェア様。ですが、そのような事を為さらずとも私は平気でしたよ?」

テウタが、様付で呼んだ。その事実があまりにも衝撃で、私はテウタにナメられていた事なんかより、私の一撃を防いだ少女にだけしか意識が向かわない。テウタに、レーゼフェア様、と呼ばれた少女が「にゃはは、それはごめん。まっ、僕も大丈夫かなぁって思ったけどさ」と私に振り向きながらそう笑った。第一印象は猫ね。真紅の双眸も、艶やかな唇も猫っぽい。でもそれ以上に、

(この子、なにっ・・・!?)

本能的な恐怖で体が震える。「えっとさ、そろそろ雷撃止めてくれると嬉しいかなぁ」と口端を吊り上げて、さらに猫のように見え始めた。ほんわか雰囲気を発しているのに、とても可愛らしい笑顔なのに、私にはただ恐怖しかない。だからすぐに雷撃を武装に纏わせる魔導バリサルドを解除する。するとレーゼフェアが「ありがとね〜」と“アインホルン”を離してくれてた事で私は一足飛びで
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