暁 〜小説投稿サイト〜
八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
第百二十六話 神戸の残暑その十

[8]前話 [2]次話
「あちらは」
「飲まないの?」
「はい、あまり」
「あれ安くてね」
「確かに安いですね」
「すぐに酔えるけれど」
「舌に」
 それに、という返事だった。
「合わなくて」
「それでなの」
「はい、私は」
「それ焼酎によるから」
 焼酎といっても種類は多い、お米から造るものもあれば鹿児島の薩摩芋で造るものそれに黒糖焼酎もある。
「合う焼酎ってあるわよ」
「そうですか」
「そう、ワインの味もそれぞれでしょ」
「赤、白、ロゼとありますし」
 あとスパークリングワインもある、所謂シャンパンの系統だけれどこれも赤と白、ロゼに大きく分けられる。
「味もですね」
「それぞれでしょ」
「それで焼酎もですか」
「それぞれでね」
「私に合う焼酎もありますね」
「私も飲めない焼酎あるしね」
 かく言う美沙さんもというのだ。
「それでね」
「合う焼酎はですね」
「いいわよ、まあ健康を考えたらね」
「焼酎もよくて」
「ワインもよ」
「私達が今飲んでいる」
「そうなるわ、ただ日本酒もね」
 どうも美沙さんは日本酒が一番らしい、どうしてこのお酒を立てたいというのが言葉に出てしまっている。
「いいのよね」
「美沙さんお好きですからね」
「塩辛とかにも合うしね」
「それはそうですね」
「だからね」
 それでというのだ。
「日本酒は否定出来ないわ」
「飲み過ぎないといいですよね」
「毎日じゃなくてね」
「時々ですよね」
「そう、時々よ」 
 飲むならというのだ。
「それでいいのよ、まあそれはお酒全体だけれどね」
「あっ、それはそうですね」
「いつもお酒飲んでたらね」
「よくないに決まってますね」
「絶対に身体壊すわ」
 毎日飲んでいればというのだ、それも大酒なら余計にだ。
「よくないわよ」
「休肝日も作って」
「そう、飲まない日もね」
「私基本週二回位にしてます」
「あたしもそれ位かしら」
「合宿や修学旅行の時は毎日でしたが」
「まあそうした時があってもね」
 それでもとだ、美沙さんは笑って話した。
「お酒を飲まない日もないとね」
「健康の為には」
「それがいいわよ」
「そう言うと僕は」
 ここでだ、僕はシュークリームを食べながら苦笑いになった。甘いものを食べているのに口の中が苦くなった。
「週四日飲んでるかな、平均」
「四回?」
「八条荘に来てからね」 
 下手すると五回かも知れないと心の中で思った。
「それ位は飲んでるね」
「ちょっと飲み過ぎ?」
「そうですよね」 
 美沙さんと千歳さんはその僕にそれぞれ言ってきた。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ