幕間十:物忘れがヒドイ
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ない」
七夏「さすがにそれは・・・」
心桜「んで、つっちゃーは、その人の事、思い出せたの?」
七夏「いえ・・・。以前にご宿泊くださったお客様だったのですけど、私はお話した記憶が無くて、でも、その人は私の事を覚えててくれたみたいで・・・」
心桜「なるほどねー。つっちゃーは、一度見たら忘れられない魅力があるからね〜」
七夏「そんなのないよー」
心桜「あるよーって・・・ちょっと本題に戻さないと」
七夏「本題?」
心桜「つっちゃー、まさかの物忘れですか!?」
七夏「えっと・・・物忘れがひどいという事でお悩みのご相談ですね」
心桜「なんとか、首の皮一枚つながっていたか・・・」
七夏「ここちゃー、それって、事実上つながってないって意味になります」
心桜「あははー。だからこそ、あたしが繋げてしんぜよう!」
七夏「いつの時代の人なの?」
心桜「まあまあ、んで、物忘れにはもうひとつあって『忘れるという事は、今の自分にとって必要の無い事』と考える事もできるよね。大切な事って忘れないはずだから。忘れる事も成長なんだよ」
七夏「忘れる事を記憶される・・・のかな?」
心桜「なかなか難しいね。他にも忘れている方が良い事もあるよ」
七夏「どんな事?」
心桜「例えば、懸賞! 応募した事を忘れている方が当選したりしない?」
七夏「そう言われれば・・・」
心桜「ま、懸賞に関しての確証はないんだけど、あたし個人的にはそんな気がするよ」
七夏「意識しない方が、滑らかに事が進みそうですね!」
心桜「そうそう、幸運の女神様は無欲な心の人に惹かれるんだと思うよ」
七夏「忘れる事で良い事もあるんですね☆」
心桜「そゆこと! そんな訳で、ちょっと物忘れるくらいの方が可愛くて親近感があるなーと思う私たち『ココナッツ』でした!」
七夏「お便り、ありがとうございました♪」
幕間十 完
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幕間十をお読みくださり、ありがとうございました!
本編の方も、どうぞよろしくお願い申しあげます!
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