第十五幕:ふたつの虹と一緒に
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運転ゲームがある理由が分かった。どちらも列車の運転が出来るという共通点がある。七夏ちゃんのお父さんが、列車の運転士になれなかった理由・・・なんとなくの憶測ではあるが、それは、七夏ちゃんの虹の色への認識が答えになっているのかも知れない。そうだとしても、俺が訊く必要は無い事だ。
時崎「ところで、どおして模型の掃除をここじゃなくて、居間でしていたの?」
七夏「それは、居間の方が、風通しが良いからです♪」
時崎「風通し?」
七夏「はい。お掃除には薬品も使いますので」
時崎「なるほど!」
民宿風水に帰って来た時、鼻を突いた香りの理由が分かった。
・・・七夏ちゃんが、ガチの鉄道マニアでなかった事に、ちょっと安心感を覚えたのは、内緒にしておこうと思ったりした・・・。いや、別に鉄道マニアでも構わないんだけどね。
七夏「明日と明後日は、出来そうに無いから今日、模型さんのお掃除なのです♪」
時崎「確か、天美さんと海へ遊びに行くんだったね」
七夏「はい♪ あっ、その事でお母さんから聞いたのですけど、柚樹さんも一緒に来てくれるのですか?」
時崎「ああ。邪魔にならなければ・・・荷物持ちでも何でもするよ!」
七夏「ありがとうございます!」
時崎「あと、写真をお願いすると思うけど、大丈夫かな?」
七夏「はい♪ 明日は、ここちゃーと、もう一人、お泊りに来ますから、ちょっと騒がしくなるかもです」
時崎「え!? もう一人???」
七夏「はい♪ とっても優しくて、綺麗な先輩です!」
時崎「そうなんだ。七夏ちゃんが綺麗って言うくらいだから相当なんだろうね」
七夏「くすっ☆ はい♪ 柚樹さん、見惚れてしまうかもです☆」
時崎「そこまでとは! 楽しみにしておくよ!」
七夏「はい♪ またその時に、紹介しますね☆」
ちょっと気になる事が・・・この場合、一般的には・・・と、言ってしまっていいのか分からないが、女の子が自分よりも可愛い子を「可愛い」と言うかどうか・・・だ。「綺麗」の場合は、どうなのだろう・・・まあ、それ以前に、七夏ちゃんは素直なタイプだから期待するなという方が無理だと思う。先輩と言う事は、七夏ちゃんより年上って事になる。いずれにしても、七夏ちゃんの大切な人の事を知るという事は、俺にとっても大切な事になってくると、思うようになっていた。
第十五幕 完
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次回予告
ふたつの虹は十分魅力的だ。そんな、ふたつの虹を持つ少女が魅力的だという存在とは?
次回、翠碧色の虹、第十六幕
「虹を映す少女」
俺は、みっつめの不思議な虹に出逢う事になる。
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