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翠碧色の虹
第十五幕:ふたつの虹と一緒に
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七夏ちゃんのお父さんは、七夏ちゃんをギュッと抱きしめる。

七夏「っ! お、お父さん!?」
直弥「七夏、壊してしまった事は良くない事だけど、その後の行動が大切なんだよ。七夏は、なんとか修復しようとしてくれたみたいだし、何より、今まで辛かったんじゃない?」
七夏「・・・ごめんなさい・・・お父さんの大切な模型さん・・・」
直弥「模型も大切だけど、七夏の方がもっと大切だから、もう泣かないで、これからの事を考えよう」
七夏「・・・これからの事・・・?」

 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

直弥「・・・という訳で、これを、修理しようと思うんだけど・・・」
七夏「お母さん・・・ごめんなさい」
凪咲「仕方がないわねー」

−−−−−−−−−−−−−−−−−

時崎「あれ? ちょっと待って。修理したはずなのに、手元にある模型は壊れたままだけど!?」
七夏「はい。この模型さんは、修理されなかったのです」

−−−−−当時の回想3−−−−−−

直弥「ただいま」
凪咲「お帰りなさい。どうだったのかしら?」
直弥「結論から言うと、新しいのを買った」
凪咲「え!?」
直弥「実は、相談したら、車体の交換になってしまうとの事で」
凪咲「新しいのって、結構高くついたのでは?」
直弥「ま、まあそうなんだが・・・」
凪咲「もぅー」
直弥「修理しようかと考えたんだが、これは、七夏の直そうとしてくれた想いが詰まっているから、交換されてしまうのはちょっと・・・って、思ったんだよ」
凪咲「そう・・・なら、七夏に少し感謝ね」
直弥「まあ、そういう事になるかな・・・」
七夏「あ、お父さん。おかえりなさい。模型さん直ったのかな?」
直弥「いや、新しいのを買って、壊れた模型は大切に取って置く事にしたよ」
七夏「え!? どおして? あんなに大切にしていたのに、直さなくていいの?」
直弥「ま、まあ・・・その・・・あれだ」
凪咲「〜♪」
七夏「???」
直弥「まあ、新しいのは門デフじゃない壊れにくいのを選んだよ。七夏もちょっと模型の扱い方を覚えてもらおうかな」
七夏「・・・はい」

−−−−−−−−−−−−−−−−

七夏「・・・という事で、時々、模型さんのお掃除をお手伝いするようになりました」
時崎「なるほど。良いお話をありがとう。鉄道模型にも、ちょっと興味が出てきたよ」
七夏「くすっ☆」
時崎「七夏ちゃんのお父さんは、車掌さんだったよね」
七夏「はい☆ お父さん・・・本当は列車の運転士さんに、なりたかったみたい」
時崎「そうか・・・それで・・・」
七夏「でも、車掌さんのお仕事も充実してるって話してます☆」
時崎「列車に関われるお仕事だからかな?」
七夏「はい☆」

七夏ちゃんの家に、鉄道模型や列車の
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