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DQ8 呪われし姫君と違う意味で呪われし者達(リュカ伝その3.8おぷしょんバージョン)
第二話:旅は道連れ、世は情け無用。
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に、何処から入り込んだのか不思議に思ってると、視界の隅でウルポンとラン君が困り顔で佇んでおりました。
お酒も飲んでないし胸を張って彼等に近付いて状況を確認します。

「聞いた? モンスターが町の中に入り込んだんだって」
「聞いたし、見もした。リュリュさんは聞いただけで見てはないの?」
私の無邪気な問いかけに、苦笑いを強くして入り込んだモンスターが居る方を指差すウルポン。

不思議には思ったけども、言われるがまま指差された方を見ると、そこには見覚えがあるモンスターが町人達に石を投げつけられておりました。
はい。トロデさんであります!

そうですよね……見た目は紛う事無く魔物なんだし、一般の人々からすれば怖い存在になる訳だし、取り敢えず追い出そうと石を投げちゃったりもしちゃいますよね。
だけど私達はトロデさんが危険じゃ無い事は知ってる訳だから、投石を何時までも許しちゃダメだと思うんですよ。

だから助けようとトロデさんの方に行こうとしたら、ウルポンとラン君が私の腕を掴んで止めました。
「ど、如何したんですか!? トロデさんが石を投げられてるんですから助けないと!」
でも二人とも眉間にシワを寄せて首を横に振ります。

「町の方々はトロデ殿を殺害しようとまでは考えて居らず、兎も角追い出す事だけを目的として石を投げつけております。行為がエスカレートしたのならば助けに入った方が宜しいでしょうけど、今は巻き込まれない様にした方が良いと考えます」

「ラングの言う通りだ。下手に町の連中に俺等が魔物の仲間だと思われたら、今夜は宿屋のベッドで寝れなくなるかもしれない。馬姫さんも親父を守る為に投石の盾になろうとしてるし、俺等は最悪の事態になるまでは見守ろうじゃないか」

え〜……事勿れ主義!?
ちょっと二人に幻滅(ウルポンは大分以前から)しちゃいましたけど、直ぐ側でトロデさんに石を投げつけてるオジサンの目が凄く怖い事に気が付き、私も二人の意見に従ってしまいました。

すると騒動を聞きつけたアハト君とヤンガスさんが現れて、慌ててトロデさんとミーティアさんを連れて町の外へと出て行きました。
恐ろしいモンスターが去った事を確認した町の人々は、口々に「良かった」と言いながら各自帰宅の途につきました。

人々が完全に捌けた事を確認すると、私達はゆっくりと町の外に出ます。
勿論そこにはトロデさん達の姿が……
そして私達を確認すると凄い剣幕で「この薄情者め!」と罵倒。

「何が?」
だが我等が性悪宰相閣下は微塵も感銘を受けやしない。
逆に尊敬出来るかもしれませんねぇ。

「お前等はワシが石を投げつけられてるのを、薄ら笑いで見学しておったじゃろ! 助けようともしないで……」
「あれウルフ殿……気付かれてましたよ。如何しますか
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