暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第250話 太陽の名を持つ少女
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の顔が、表情がいつもと違っていた事に気付く事が出来たんだ。
スリーピングナイツの皆に問いかけるリュウキ。そして 太陽の名を持つ少女 サニーの話。
レイナは勿論知っている。アスナは少しだけだが訊いた事があった。
それは過去に失ってしまった大切な人の話。
リュウキが他人を信じる事が出来なくなってしまった事件の事。
そして、全てが繋がった現代。凶悪とも言える須郷と狭山の企みにより再び戻ってきた時の事。
知っているからこそ、どうして今 その話をするのだろうか、と強い疑問も生まれていた。
何故ならユウキやラン、彼女達が知る筈がない、と思っていたからだ。
だって――サニーは10年以上も前に……。
混乱しかけたその時だった。
「ど、どう……して? どう、して…… りゅ、りゅう……きが、……さ、さに……っっっ」
大粒の涙が ユウキの目から零れ落ちた。口許を抑えて涙を流し続ける。
何度も何度も瞬いては、その目から涙が零れ落ちる。それはまるで留まる事を知らなかった。
「ぁ……ぁぁ…………っ」
いつもユウキの事を気にかけてくれているラン。
そんな彼女にも今は何も言えなかった。ただただ、立ち尽くしたままで ユウキと同じ様に涙を流していた。一筋に流れる涙は やがてランの頬から零れ落ち、その滴を宙に舞わせた。
『こんにちはー。今日は天気が良くて、とっても気分が良いですねー』
彼女の声が、ユウキとランの脳裏に、いや耳元に伝わってくる。
そう、あの場所もこんな感じだった。太陽の光でいっぱいだった。
『ここ――わたしのお気に入りの場所なんですよ。お天道様が顔を出して、包んでくれて、とっても気持ちいいんです。あなた達もどうですか?』
視界がぼやけて 輪郭が崩れて―――彼女の顔が目に浮かぶ。
『……お別れ……じゃないですよ。また、またきっと会えます。また、会えたその時に 沢山の思い出、聞かせてください』
最後に言葉を交わしたのはいつの時だっただろうか。
本当に時間を忘れて楽しんだあの時の事は今でも覚えている。そして――最後のその時は 時間が止まった様に感じた。
皆は
会える状態
(
・・・・・
)
じゃなかったのに、彼女と最初で最後の対面をする時に、皆が駆けつけてくれた。
ベッドで眠っている彼女を見た。透き通ってる様な白い肌。本当に、ただ……眠っているだけの様に見えた。
私達が来た事に気付いた彼女は、ゆっくりと眼を開いたんだ。それで 微笑んで『お別れじゃない』って言っていた。
『また、会えます』
最後のその瞬間まで、彼女は笑っていた。微笑みを浮かべたまま――目を閉じたんだ。
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