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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン82 邪魔の化身とラスト・『D』(魔)
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ダメージも0となる。この効果でDragoon D−ENDは守られていたから万丈目、このターン破壊されるのはリミッター解除のデメリットを受けることになるお前のモンスターだけだったということだ」
「ダスクユートピアガイ、その真の力は自らの仲間を呼び、仲間を守ることにありました!破壊とバーン効果を持つディストピアガイを進化させることで、仲間のためにその力を解放するダスクユートピアガイとなる……なんという奥が深いカードなのでしょう!対する万丈目、このターンで勝負を決めるべく呼び出した頼みの綱のVWXYZの攻撃すらエドには通らず、それどころかリミッター解除のデメリットまで背負う形になってしまいました!ここまでの健闘むなしく、ついに力尽きてしまうのかあーっ!?」

 ここまで戦ってきた万丈目に対しこんなこと言いたくはないが、確かにその言葉は正しいと僕も思う。おジャマ達からのサポートを受けながら戦ってきたアームド・ドラゴンが倒れ、VWXYZも今まさに機能停止しようとしている。こんな状況で、さらにこの場をひっくり返すような手が万丈目に残されているとでもいうのだろうか。
 いや、答えはノー、だ。万丈目とは3年間も腐れ縁が続いてきた僕だからこそ、その限界もよく知っている。これ以上の番狂わせなんて、それこそ奇跡でも起きなければ無理だろう。万丈目本人もそのことは承知しているからか、厳かな顔になって壊れかけのVWXYZを無言で見上げる。
 と、その時、その右腕が高々と宙に掲げられた。皆の視線が自然とそこに集まる中でおもむろに1度指を鳴らすと、まるでそれがきっかけとなったかのようにVWXYZの目に再び光が宿る。破損した砲台や装甲、使い物にならなくなった部品が次々にパージされ、まだ辛うじて動く部分だけが残された。
 パチン。もう1度指を鳴らすと、次に現れたのは半透明のアームド・ドラゴン。それも1番最初にドリルガイによって倒されたはずの、LV7の亡霊だ。

「なんだ一体!?何が起きている!?」
「やはりエド・フェニックス、貴様は確かに凄腕のプロデュエリストだ。だが俺もこの試合、絶対に負ける訳にはいかない。これが兄さんたちにより俺に贈られた、最強にして最後の力。アームド・ドラゴンとVWXYZの2体による、禁断の変形合体モンスター。あの2体をこのデュエル中どちらも特殊召喚に成功したことで、すでにその召喚条件は整っている」

 実に真っ当なエドの言葉に、そこでようやく万丈目が答えた。静かな、しかしよく通る声音で、はっきりと語りだす。そうこうしている途中にも、亡霊のはずのアームド・ドラゴンの体のあちこちを補強するかのようにVWXYZの残ったパーツが鎧となり盾となりそして武器となって組み合わさり、枯渇した自らのエネルギーの代わりにドラゴンの持つ原初的な生命エネルギーを注入され息
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