ペルソナ3
1856話
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ので何も断言は出来ないが、偶然屋上に移動して待ち受けていたというのは、些か都合が良すぎる気がする。
『とにかく屋上に出た瞬間にシャドウに攻撃されて、私は召喚器を吹き飛ばされた。レイピアはあったのでそれで何とか戦っていたのだが……吹き飛ばされた私の召喚器を使い、有里はペルソナを……そう、ペルソナを召喚した』
何だ? 何でそこで口籠もる必要がある?
ペルソナを召喚したってのは、今の様子を見る限り間違いないんだろうが……それ以外にも何かあったのは間違いないのだろう。
だが、こうして電話で言ってこないという事は、恐らく……いや、間違いなく俺達には言えない内容なのだろう。
別にそれを責めようとは思わない。
俺達と桐条達は協力関係にはあるが、それでもあくまで別の勢力なのだから。
向こうが隠そうとするものを、無理に聞こうとは思わない。
実際、こっちだって向こうに隠している事はあるんだし。
特に俺が実はこの世界の人間ではないというのは、トップシークレットと言ってもいい。……まぁ、こっちと一緒に行動している荒垣にも、その辺は言ってないんだが。
それに、いざとなれば俺は向こうの情報を知るというのは、難しい話ではない。
影の転移魔法があれば、俺の侵入を防ぐのはまず無理だろうし。
PCとかにパスワードを付けて保存していても、それこそ技術班が作ったハッキングツールがあれば、PCの中身を覗くのは難しいことではない。
勿論そのような真似をし、更にはそれが向こうに知られればお互いの関係は悪化するので、出来ればそのような真似はしない方がいいのだが……それも場合による。
「で、その戦いで怪我をしたのか?」
『……いや。ペルソナを召喚したのがかなり負担だったのか、戦いが終わった後ですぐに意識を失って、そのままだ。今も意識は戻っていない』
「なるほど」
ここで驚く点は、やはり有里がペルソナを召喚してすぐに、その場で戦闘を行ったという事だろう。
ゆかりの例を見れば分かるように、ペルソナを召喚してその場で戦闘をするというのは、かなり難しい。
まぁ、ゆかりの場合はペルソナを召喚した相手が死神だったんだから、その条件は更に難易度が高くなっていると言ってもいいが。
ともあれ、そのような理由から、有里が無理にペルソナを使った影響……もしくは後遺症により、意識を失ったという話は分からないでもない。
ただでさえ現れたシャドウは強力な奴だったと聞いているし、その片鱗とも呼ぶべきものを俺達は昨日タルタロスで見ている。
存在するだけであれだけ周囲に影響を与えるのであれば、それこそ相当に厄介なシャドウなのは間違いないだろう。
『そんな訳で、今日……そして意識が戻るまでは有里は学校を欠席する事になる。この件は理事長から
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