ペルソナ3
1856話
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の戦闘力は、総合的に見れば互角といったところだ。
純粋な物理攻撃では真田が勝るが、魔法攻撃もありとなると桐条に軍配が上がる。
ああ、なるほど。自分1人では勝ち目がないと判断したから、桐条と力を合わせて戦うという判断をしたのか。
前衛の真田に、前衛、中衛、後衛の全ての距離で戦闘が可能な桐条。
そんな2人が組めば、その強力なシャドウにも対応出来ると判断して。
そこまで手に負えないようなら、俺のところまで連れてくれば……と思わないでもないが、すぐにその考えを却下する。
そもそも、昨日俺達のパーティはタルタロスに挑んでいて、こっちにはいなかったのだから。
それこそ、もし昨日影時間中に俺のアパートなり、ゆかりの女子寮なりに真田がシャドウを連れてきていても、そもそもいなかった可能性が高い。
勿論影時間中ずっとタルタロスの中にいた訳ではないのだから、もしタルタロスから出たタイミングでやって来たのなら、また話は違っただろうが。
ともあれ、そう考えれば自分達の拠点の寮に戻った真田の判断は決して間違ってはいないだろう。
「それで? 寮まで撤退したという事は、そこで桐条を含めて戦いになったのか?」
『……いや。寮で戦いになる以上、有里をそのまま寮に置いておく訳にはいかない。だからこそ、寝ていた有里を起こして屋上まで連れて行ったのだが……』
屋上? 何故屋上?
いや、真田が戻ってくる速度が予想以上に速かったとか、そういう事か?
だからこそシャドウが来る前に有里を逃げ出させるような真似が出来ず、屋上に連れていったと考えれば、理解は出来ないでもない……か?
まぁ、実際地下室とかそういう場所があったとして、下手にそこに隠れるような真似をさせてしまえば、一時的にはともかく、もし桐条と真田が負けて寮にシャドウが入ってきた場合、逃げ場がなくなってしまう。
……屋上でもそれは変わらないような気はするが、屋上の場合は最悪の場合飛び降りるといった手段が使える。
もっとも、屋上から飛び降りて無事で済むかどうかは分からないが。
そんな訳で、桐条達が取った手段は完全な正解という訳ではないかもしれないが、咄嗟の判断としては問題なかったと思う。
ただ、結果として有里が入院したという事は、それで万事OKではなかったというのも事実な訳で……
『屋上に行った私達だったが、そこで待っていたのはシャドウだった。……どうやら、寮に直接突入してくるような真似はせず、壁を上って屋上に移動したらしい。シャドウが全てを考えて私達が逃げ込んだ屋上に先回りをしていたのか、はたまた何も考えず移動し、それが偶然こちらの先回りという形になったのか、どちらかは分からん』
苦々しげな口調の桐条。
そのシャドウを俺は直接自分の目で見ている訳ではない
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