第百二十九話 リューネブルクとクレメンス
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
オフレッサーが冷や水を浴びせかける。
「リューネブルクよ残念だったな。叛乱艦隊は今頃帝国軍でも最精鋭の艦隊により撃破させている」
「何だと、10,000隻が6,000隻に負けたというのか」
「テレーゼ皇女殿下の親衛艦隊10,000隻も参加しているのだ」
「テレーゼ、テレーゼだと!奴は死んだはずだ!」
「皇太子殿下、残念でしたな。テレーゼ皇女殿下は御無事で、この戦いの指揮をお取りだ。2度言うが貴様等の企みは潰えたわけだ!」
「テレーゼ!テレーゼ!貴様か!予の行おうとする義挙を邪魔するわ!兄弟と同じ様にあの時処分が成功していれば!おのれーーーーー!」
オフレッサーの言葉に皇太子がテレーゼに対する怨嗟の声を上げる。
「おのれ!!我が悲願があんな小娘に依って失敗するわけがない、リューネブルク!オフレッサーを倒せ!」
「何が悲願ですかな?」
リューネブルク、クロプシュトック侯は小馬鹿にしたように皇太子に対応する。
「父上を亡き者とし、予が新帝になると言う事だ!」
「おっそうでしたな、愚か者の皇太子を担いで謀反を起こさせ、共倒れにする事でしたな」
「ハハハハハ、クロプシュトックよ、そうだったな。見事に馬鹿な皇太子はそれに乗ってくれたわ」
皇帝やオフレッサー達と対峙しながらもクロプシュトック侯やリューネブルクは皇太子を愚弄し始める。
「何だと、貴様達は・・」
ズサッという音と共に皇太子の背中から胸にかけて銃剣の剣先が突き出てくる。
いきなりの事態にリューネブルクとクロプシュトック侯以外の人間が呆然と成った。
「なっなっなにをす・・・・・・・・・・」
皇太子は大量の出血をしながら、驚いた表情でクロプシュトック侯とリューネブルクを見ながらうつぶせに倒れていく。
「フッ、この状態では策潰えたか」
「誠に申し訳ございません」
「ハハハ、クロプシュトック気にするな。復讐は半分は成功したのだからな」
クロプシュトック侯がリューネブルクに丁重な仕草を行うのが更に違和感を作りだす。
「クレメンス殿下、殿下の無念、多少なりともお晴らしになれたでしょうか」
「馬鹿な、クレメンス大公は叛乱軍への亡命中、事故によりお亡くなりになったはずだ。しかも貴公はリューネブルクであろう」
「ハハハ。世の中には便利な仕組みがありましてな」
「ヘルマン・フォン・リューネブルクという人物は実在しないのだよ!」
「馬鹿な、確かにリューネブルク侯爵家にヘルマンという男児が居たはずだ」
「確かにヘルマンは居ましたが、私が処分したのですよ」
「なんと!」
リヒテンラーデ侯も驚きを隠せない。
「アレは帝国暦452年、リヒャルド皇太子が死を賜わる際にリューネブルク家のヘルマンを捉えて、実験したのですよ。そしてクレメンス
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ