93マコピーと美汐のお婆さんの家
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」
昨日まで死んだような目をしていた少女は、今は祐一の首に手を回してグイグイ締め上げるような、元気はつらつ?な少女に変身していた。
「これっ、何をしとるかっ!」
嫉妬に狂い、丘から降りてきた狐様の首を締めている孫の気配を感じ、部屋に飛び込んで来たお婆さん。
「あ、お婆ちゃん」
「あ、でねぇっ! お種が頂けただけでも有難いと言うに、秋子様や真琴様にまで嫉妬するとは、ええかげんにせいっ」
「ごめんなさい」
お婆さんから見ると、あの真琴でさえ「様」が付くらしいが、美汐が謝っているのはお婆さんに対してだけで、「ゆうくん」には謝っていなかった。
「はあっ、はあっ」
まだ常人に近い祐一は、お婆さんのお陰で窮地から脱し、呼吸を再開できた。現時点では、力を発揮した美汐や舞、特に秋子ちゃんには「ベッドの中」では適わず、能力値では真琴や名雪と大差無かった。
「あう〜〜〜」
起きてきた真琴は、当然ほったらかしにされていた。
「申し訳ありませぬ、昨晩は粗相が無かったようで安心しておりましたが、お種を頂戴した途端、女房面をしよりまして。きつく言い聞かせておきますよって、ふつつか者ですが、今後とも宜しくお願い申し上げます」
「は、はい」
裸で一つの布団の中で抱き合って?いるのを見られても、怒られもせず、また頭を下げられてしまった祐一。もちろん避妊などした覚えは無い。
「息子も美汐も、残念ながら、わしに似てしまいましてのぉ、あの人に似ておれば、真琴様のような獣の如き綺麗な体になっておった物を、申し訳ありませぬ」
「いえ、そんな」
起き上がって挨拶しようにも、「美汐式、ゆうくん脱衣法」で浴衣も下着も全部脱がされていて、さらに朝なので、別の場所はしっかり起き上がって、上に乗っている「みーちゃん」の下腹部と擦れ合ってさらに巨大化し布団から出られない祐一。
ちなみに昨夜の出来事は、お婆さんの遠見の術で一部始終を観察されていて、余りにも拙い美汐の腰使いに、「もっと腰を入れんかっ」とか、「こうっ、こね回すように腰を回してっ」など、思わず教育的指導に出て行く所だったらしい。
「あの美坂の家の娘達も、魔性の血を継いでいるだけあって、見た目は美しゅうございますが、中身は狐ならぬ狸と見ましたが、如何ですかな?」
「た、確かに」
「美汐、祐一様は美坂の娘達に追われて困っておられる、これからはお前がちゃんとお守りするようにな」
「うん、お婆ちゃん」
そう言う狐社会の裏事情まで詳しいなら、もう少し早く救いの手を差し伸べて欲しかった祐一。
多分、秋子ちゃんから指示があって「面白いですから成り行きに任せて下さいね」な方針だったらしい。
「でも、あいつらは怖いぞ、腕力… は互角でも、香里の方は裏工作と芝居だけで、テレビに出演する程の奴だ。それに二
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