EX回:第7話(改2)<演習開始>
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改めて現況を検討し始める。
仮にいま私より後の時代に来ているとして。先ず、うちの艦娘たちが相手の量産型艦娘の基本的戦闘能力を、どう見切るか? そこがポイントだ。
時代の経過で艦娘たちの実装兵器が、どれだけ進歩したか? そして艦娘の戦法が具体的にどう変わったのか?
うちの艦娘たちには申し訳ないが軍人としては非常に貴重な体験だ。あのオタク技術参謀は、どこに居るか分からないが彼女もコレは見るべきだった。
演習は相手側の先制攻撃が始まる。いよいよか。するとインカムに無線が入る。
「あらぁ? 相手も私たちと同じなのね。まぁ……あれが司令の言っていた量産型艦娘たちね」
龍田さんは意外と普通の反応だ。さすが沈着冷静な彼女らしい。
だが素っ頓狂な声が入る。
「な、何ぃ? あれって! ……私っぽい?」
夕立は相変わらず人の話を聞いていない。私は肩をすくめた。
「ま、お前は具合悪かったから仕方ないけどな」
独り言のように呟いた私に被さるように夕立の声。
「えぇ? 誰か何か言った?」
夕立に続けて龍田さん。
「あらぁ? あの声は司令っぽいわねえ?」
(そうか、インカム越しに私の声が届くんだよな……)
私は慌てて口をつぐんだ。
しかし徐々に体力を回復しつつある夕立だがゲロゲロした直後で身体は不調な上に、自分と瓜二つの艦娘相手では、量産型と分かっていても精神的にまずいかも。
こちらの赤城さんと日向の声がする。
「行くわよ日向さん」
「はい」
落ち着いた彼女らは次々と艦載機を発進させている。そういえばこの二人の組合せは、かつて美保鎮守府港湾内での深海棲艦(大井・仮)との戦い以来だな。
あのときは結構、敵を叩いたが果たして今日はどうなるか。この二人の頑張りが大きく戦果を左右しそうだ。
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