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勇者にならない冒険者の物語 - ドラゴンクエスト10より -
転生
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女。
やばいー、やばいよー、何もしてないけどなんだか俺が悪いみたいな感じじゃないかー。
誰かどうにかしてー。
やりきれなくなっておろおろしていると、林の方から犬の頭を持つ軽装な人型の種族が蟹股でのっしのっしと歩いてきた。腰には90センチはあろうかという幅広の曲刀を下げている。
倉門が気付いた時には、すでにあと数歩のところまで近付いてきていた。
当然、彼のことは見えていないようだ。
「ワンオワンオ、昨日の嵐が明けたと思いやあ魚とエルフが流れ着いてるぜ」
「ワンオワンワンオ、よっくみると相当な美少女じゃワンか。これは高く売れるぜー」
「おうよ兄弟、猫島に売りに行く前にしっぽりと楽しむってのはどうだワン」
「おっ、いいねそれだねワン。おいそこのエルフ! ワンたちが恐かったら大人しくそこにまたをおっぴろげるワン!」
下品な発想の2匹(と数えることにした)が、長い舌をだらしなく振り回して唾をまき散らしながらエルフの美少女に迫る。
はじめは驚いたような表情をしたが、エルフの美少女はすぐに首を小さく左右に振り、小声でつぶやいた。
「そうか・・・。そうだな・・・。これはきっと私に対する罰だ」
ぎょっとして倉門が彼女を見る。
完全にあきらめた表情で、彼女は犬どもの前に腰を浮かし、股を広げようとしていた。
『まてまてまて! 何してんだ! どんな発想だそれは!!』
倉門が流石に焦ってやめさせようとするが、当然声は届かない。
「お、お、兄弟! こんな聞き分けの言い美エルフ初めてだワン!」
「うほ、うほ、これは今日はいい日だワンオ! 一発いくでワンオ!」
ワンオワンオワンワンオ!
ストリップを見る観客のように、艶めかしくも恥ずかし気に腰を浮かして涙を浮かべるエルフの美少女に犬どもは発情していた。
肉体があれば、倉門も同じだったかもしれない。
だとしても、彼の理性は怒りに傾いてきていた。
『やめろ、やめろって! 何してんだよ! 諦めるよりまず逃げるとか戦うとかしろよ! なんでいきなり諦めてんだよ!』
ワンオワンオワンワンオ!
さらにはやし立てて利き手で股座をまさぐり始める犬どもに、怒りが頂点に達しそうだ。
彼女は耐えるように唇をキュッと引き結び、涙を流しながら腰を弱々しく振って見せる。
「もお、もう、我慢の限界だワン! 俺から先に行っちゃうワンオ!」
「ワンオじゃねー! ふざけんじゃねーぞこのクソイヌが!!」
場の空気が一瞬で凍り付いた。
一同の視線が倉門に集まっている。
はっと我に返った瞬間、全身に即死してもおかしくないほどの激痛が走った。
「うーーーーぎゃーーーーーー、いっっって〜〜〜〜〜〜〜〜!? なんじゃ
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