90栞も香里も美汐チャンも悪夢
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の声が聞こえた。
「「名雪を起こしに行ってたのね(ですね)」」
「あの、あちらには行かない方が」
後を追った秋子が何とか止めようとしたが、二人は聞こうとしなかった。
「はーい、ばんざ〜い」
「ばんにゃ〜〜い」
パジャマとTシャツを脱がせ、ブラの準備をしている祐一。
「前え習えっ」
「にゅっ」
モミモミモミ、うにぐにぐに…
「「祐一っ(さん)、何してるの?(してるんですかっ?)」」
「ゲッ、香里、栞まで」
「あで? 香里だお……?」
寝ぼけているので、何故家に香里がいるのか分からず、学校で合っても、目も合わさない相手がいても笑っている名雪。
まだ天使の人形と一弥が抜けていないので、エネルギー抜かれまくりで早起きは不可能であった。
栞が祐一をエスカリボルグで撲殺したり、香里から寝ている名雪へのマッスルリベンジャーなどなど、一騒動あった後、朝食のテーブルに着席した一同。
「信じられない、毎日ああやって着替えさせて貰ってたのね」
「私だって知らなかったんだよっ」
やはり目を合わさず、違う方向を向いている二人。
「祐一さんって、そう言う人だったんですねっ」
さらに何時でも血を吐いて倒れる準備ができている栞。
(朝から最悪の組み合わせだな)
張り詰めたピリピリした空気の中で、胃に穴が空きそうな重圧を感じる祐一。
「「ひどいわ(です)祐一っ(さん)、あたし(私)と言うものが有りながら」」
「そうだよ、勝手に着替えさせるなんてひどいよっ」
「その前に起きろ」
「まあまあ香里さん、良かったら久しぶりにこれでもどうですか」
ドムッ!
机に「謎ジャム」が置かれた。
「「「ヒッ!」」」
ジャムの破壊力を知る者達は、頭のてっぺんから悲鳴を上げた。
「い、いえ、もう朝は食べて来ましたから、遠慮しておきます」
「わたしもいいよっ」
「俺も」
そこで、秋子ちゃんの魔手は栞の元に。
「甘くないジャムなんですけど、一度どうですか?」
祐一や向かいに座っている名雪は、首を振ったり、手でバツを作って「やめて」とか「だめだ」と信号を送っていたが、栞はこう言った。
「はい、頂きます」
((ヒッ!!))
二人は栞の行く末を思い、心の中で悲鳴を上げた。
(ふっ、これで貴方は終わりよ)
自滅しようとする栞を見て、クールに笑う香里。
「栞? ジャムは医者に止められてたんじゃなかったか?」
さりげなく栞を窮地から救い出そうとする祐一だったが?
「いいえ、大丈夫です(ニッコリ)」
栞は最後の命綱を自分で切り落とした。その時祐一には栞の姿が、集団自殺するレミングのように見えたと言う。
サクッ!
(馬鹿ね、祐一の前で吐き出すか、無様に倒れなさい)
「おいしいですね」
((
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